2. 未婚女性の3割「仕事と育児を両立したい」共働きを前提としたライフプランが主流

将来の年金受給額を左右するのは、現役時代の就業形態と期間です。内閣府「令和7年版男女共同参画白書」の中にある「ライフコースの希望」を見ると、未婚女性の理想はかつての「専業主婦コース」から、仕事と育児を両立する「両立コース」へと大きくシフトしており、令和3年には34.0%と最多になっています。男性側もパートナーに「両立」を期待する割合が39.4%まで急増しており、男女ともに共働きを前提としたライフプランが主流となったことが伺えます。

ライフコースの希望の推移3/5

ライフコースの希望の推移

出所:内閣府男女共同参画局「令和7年版男女共同参画白書」

2.1 30歳代女性の正規雇用率が上昇

一方で、女性の「正規雇用比率」の推移を見ると、M字カーブ(出産・育児期に正規雇用が減少する現象)の底が以前より浅くなっており、令和4年には30代の正規雇用率が上昇傾向にあります。

正規雇用比率の推移(男女、年齢階級別)4/5

正規雇用比率の推移(男女、年齢階級別)

出所:内閣府男女共同参画局「女性版骨太の方針2025」

しかし、依然として男性の正規雇用率(約8割)と比較すると、女性はライフイベントによるキャリアの中断や非正規雇用への転換というリスクを抱えています。

先述のモデルケース(厚生年金33年・月額13.4万円)を実現するためには、この「両立コース」をいかに継続し、空白期間を作らずに厚生年金に加入し続けるかが重要な鍵となります。

3. 男女の賃金格差「24%の開きあり」年金額への影響

将来の厚生年金額を決定する「報酬比例部分」に直結するのが、現役時代の賃金水準です。最新の令和6年調査によると、男女計の平均賃金は33万400円ですが、男性の36万3100円に対し、女性は27万5300円に留まっています。

男女間賃金格差(男=100)は75.8と改善傾向にあるものの、依然として約24%もの開きが存在するのが実態です。年齢階級別の賃金カーブを見ると、男性は55〜59歳で44万4100円と大きく上昇するのに対し、女性は45〜49歳の29万8000円がピークとなっています。

20〜24歳の賃金を100とした指数で見ても、男性が189.6まで伸びる一方で、女性は130.2と上昇幅が緩やかです。この格差の背景には、女性の平均勤続年数が10.0年と、男性の13.9年に比べて短いことも影響しています。

将来的に安定した年金受給を目指すには、単なる就業継続だけでなく、男女の賃金格差を是正し、女性の賃金カーブそのものを底上げしていく社会的な仕組みづくりが不可欠です。