冬の寒さが本格化した1月、体調管理にも気を付けたい時期ですね。そんな冬の年金は来月2月13日に年金支給日があります。支給日を目前に控えた今、今後の家計管理に思いをめぐらす方もいるかもしれません。
「2階建て構造」と呼ばれるそのしくみは、1階部分の「国民年金(基礎年金)」と2階部分の「厚生年金」から成り立ち、現役時代の働き方や過ごし方が、将来の年金水準を大きく左右する性質を持っています。
今回は、今のシニア世代が受け取る年金について、公的年金加入履歴類型・男女別の「合計5パターン」に加えて、今のシニア世代が受け取る平均について解説します。
1. 厚生年金・国民年金、2025年度の年金額は1.9%増額
2025年度の年金額は、前年度から1.9%の引き上げとなっており、6月に支給された「4月・5月分の年金」から増額率が適用されています。
1.1 2025年度の国民年金と厚生年金の年金額例
- 国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分):6万9308円(+1308円)
- 厚生年金(夫婦2人分):23万2784円(+4412円)
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
厚生労働省は今回の年金改定の公表にあたり、「多様なライフコースに応じた年金額」として現役時代の働き方や収入ごとの年金額例を提示しています。
2. 厚生年金の目安額、約40年「会社員」として「平均収入約50万円」で勤め上げた男性
年金加入期間や収入により、どのように年金額が変わっていくのでしょうか。
厚生労働省は、2025年度の年金額改定内容とともに、現役時代の年金加入状況や年収ごとの年金額例を、「多様なライフコースに応じた年金額」として公表しました。
具体的には、「2025年度に65歳になる人の場合」の年金額の概算が、公的年金加入履歴の類型・男女別に「合計5パターン」提示されています。
2.1 パターン①:男性・厚生年金期間中心
年金月額:17万3457円
- 平均厚生年金期間:39.8年
- 平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金:6万8671円
- 厚生年金:10万4786円
パターン①は、現役時代の多くを会社員として過ごし、厚生年金の加入期間が長い男性のケースです。比較的安定した収入を背景に、基礎年金に加えて厚生年金が上乗せされ、年金月額は17万円台となっています。
2.2 パターン②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
年金月額:6万2344円
- 平均厚生年金期間:7.6年
- 平均収入:36万4000円
- 基礎年金:4万8008円
- 厚生年金:1万4335円
2.3 パターン③:女性・厚生年金期間中心
年金月額:13万2117円
- 平均厚生年金期間:33.4年
- 平均収入:35万6000円
- 基礎年金:7万566円
- 厚生年金:6万1551円
2.4 パターン④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
年金月額:6万636円
- 平均厚生年金期間:6.5年
- 平均収入:25万1000円
- 基礎年金:5万2151円
- 厚生年金:8485円
2.5 パターン⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心
年金月額:7万6810円
- 平均厚生年金期間:6.7年
- 平均収入:26万3000円
- 基礎年金:6万7754円
- 厚生年金:9056円
上記はあくまでも年金額の例ですが、厚生年金の加入期間が長く、収入が高いほど、老後に受け取る年金額は多くなる傾向が見られます。
また、国民年金と厚生年金のどちらを中心に加入していたのかが、年金水準に大きな影響を与えていることも見て取れます。
3. 厚生年金・国民年金、60~90歳以上のすべての受給者「もらえる平均はいくら?」
老後に受け取る年金額は、現役時代の年金加入状況により人それぞれです。ここでは、60歳~90歳以上のすべての受給権者について、厚生年金と国民年金の受給額分布を見ていきます。
3.1 厚生年金《平均月額の男女差・個人差》
厚生年金の平均年金月額は、全体では15万289円でした。男女別は下記のとおりです。
- 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
- 〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金部分を含む
年金月額階級ごとの受給者数
- ~1万円:4万3399人
- 1万円以上~2万円未満:1万4137人
- 2万円以上~3万円未満:3万5397人
- 3万円以上~4万円未満:6万8210人
- 4万円以上~5万円未満:7万6692人
- 5万円以上~6万円未満:10万8447人
- 6万円以上~7万円未満:31万5106人
- 7万円以上~8万円未満:57万8950人
- 8万円以上~9万円未満:80万2179人
- 9万円以上~10万円未満:101万1457人
- 10万円以上~11万円未満:111万2828人
- 11万円以上~12万円未満:107万1485人
- 12万円以上~13万円未満:97万9155人
- 13万円以上~14万円未満:92万3506人
- 14万円以上~15万円未満:92万9264人
- 15万円以上~16万円未満:96万5035人
- 16万円以上~17万円未満:100万1322人
- 17万円以上~18万円未満:103万1951人
- 18万円以上~19万円未満:102万6888人
- 19万円以上~20万円未満:96万2615人
- 20万円以上~21万円未満:85万3591人
- 21万円以上~22万円未満:70万4633人
- 22万円以上~23万円未満:52万3958人
- 23万円以上~24万円未満:35万4人
- 24万円以上~25万円未満:23万211人
- 25万円以上~26万円未満:15万796人
- 26万円以上~27万円未満:9万4667人
- 27万円以上~28万円未満:5万5083人
- 28万円以上~29万円未満:3万289人
- 29万円以上~30万円未満:1万5158人
- 30万円以上~:1万9283人
厚生年金の平均年金月額は、全体で見ると15万円台ですが男女差があり、男性16万円台、女性10万円台となっています。
また、月額1万円未満となる人から、25万円を超える高額受給者まで幅広い層に分布しており、個人差が大きいことがわかります。
3.2 国民年金《平均月額の男女差・個人差》
国民年金の平均年金月額は、全体では5万9310円でした。男女別は下記のとおりです。
- 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
- 〈女性〉平均年金月額:5万7582円
年金月額階級ごとの受給者数
- 1万円未満:5万1828人
- 1万円以上~2万円未満:21万3583人
- 2万円以上~3万円未満:68万4559人
- 3万円以上~4万円未満:206万1539人
- 4万円以上~5万円未満:388万83人
- 5万円以上~6万円未満:641万228人
- 6万円以上~7万円未満:1715万5059人
- 7万円以上~:299万7738人
国民年金の平均年金月額は、男女ともに5万円台、ボリュームゾーンは「6万円以上~7万円未満」です。
多くの人が満額に近い年金額を受け取る一方で、月額1万円未満となる人も一定数存在しています。
4. まとめにかえて
今回は、今のシニア世代が受け取る年金について、公的年金加入履歴類型・男女別の「合計5パターン」に加えて、今のシニア世代が受け取る平均について解説しました。
最後に2026年の年金支給日にも確認しましょう。公的年金は、原則として「偶数月の15日(※5)」に、支給月の前々月分と前月分の2カ月分を合算して支給されます(後払い方式)。2026年の「年金支給日」と「支給対象」の年金は以下の通りです。
- 2026年2月13日(金):2025年12月・2026年1月分
- 2026年4月15日(水):2月・3月分
- 2026年6月15日(月): 4月・5月分
- 2026年8月14日(金): 6月・7月分
- 2026年10月15日(木): 8月・9月分
- 2026年12月15日(火): 10月・11月分
※5 「15日」が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しされる
みんなのもらえる平均や支給日を確認することで今後の資金計画の参考にして頂ければ幸いです。





