GMOペパボ、1Q営業利益は前年比197.6% フリーランス向け金融支援事業を展開

2019年4月25日に行われた、GMOペパボ株式会社2019年12月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:GMOペパボ株式会社 代表取締役社長 佐藤健太郎 氏

2019年12月期第1四半期決算説明会

佐藤健太郎氏:本日は、お忙しい中ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。GMOペパボの佐藤でございます。それではさっそく、当社の2019年12月期第1四半期の決算説明を始めさせていただきたいと思います。

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今回の説明会のテーマは、2つでございます。まず1点目に、今期は「minne」が黒字化しております。また、(2019年)2月にGMOクリエイターズネットワークをグループ会社化しまして、FinTech市場へ参入します。この2点につきましては、後ほど説明させていただきます。

2019年1Q決算概要

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まず、第1四半期の決算概要でございます。過去最高の四半期売上高を更新し、また営業利益をはじめとする各段階利益につきましても同様に、過去最高を更新いたしました。

営業利益増減分析(全社)

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営業利益につきまして、対前年同期比の増減分析を表したものが、こちらの図でございます。

売上高が伸びたことに加えまして、プロモーションコストが減少しております。そこが、まずプラスの要因でございます。そういった中で、人件費等のコストを吸収しまして、利益が大幅に増加したという結果です。

セグメントサマリー

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各セグメントの結果は、このようになっております。詳しい内容につきましてはこのあとご説明いたしますけれども、大きなトピックスとしましては、ホスティングやプロモーション強化に伴いまして、契約件数増加のための減益ということでございます。

また、EC支援事業に関しましては顧客単価が上昇したところと、オリジナルグッズ作成・販売サービスが順調に増加しています。それでは、具体的に進めさせていただきます。

ホスティング事業

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まず、ホスティング事業でございます。順調に収益が増加しまして、売上高が前年同期比で106.0パーセントの11億2,700万円、営業利益が前年同期比98.4パーセントの3億4,300万円となりまして、増収の一方で減益となっております。

ホスティング事業(ロリポップ!)

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「ロリポップ!」のサービスの状況でございます。

売上高が前年同期比で106.0パーセントの4億4,200万円、営業利益が92.6パーセントの2億2,100万円となっております。昨年(2018年)から引き続きまして、上位プランへのアップセルがうまくいっておりまして、顧客単価は上昇しております。一方で利益に関しましては、プロモーションを強化していることもございましたので、減益となっております。

ホスティング事業(ムームードメイン)

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続いて、「ムームードメイン」の状況でございます。

売上高が前年同期比で107.5パーセントの5億1,900万円、営業利益が前年同期比で141.4パーセントの6,500万円となっております。

営業利益に関しましては、昨年(2018年)の第2四半期に一部のドメインを値上げしたことがございまして、そちらの影響で利益が伸びてきている状況でございます。一方で、値上げをした影響もございまして顧客単価が上がったものの、契約件数自体は若干伸び悩んでいるという状況でございます。

ホスティング事業における主な取り組み(ロリポップ!)

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先ほど申し上げましたとおり、ホスティング事業に関しましては、「ロリポップ!」のプロモーション強化を行っております。

クラウドが増えてきたところと、我々の低価格のサーバーの競合のプロモーションであるとか、スペック強化の影響もございまして、我々のサービスの新規ユーザー獲得に若干苦戦しているという状況がございました。2018年に関しましては、初めて純減という状況になってきておりました。

そういった中で、今期はプロモーションを強化するというところで、認知度の向上を図ることを目標にしています。

2018年末から比較しますと、(契約件数は)約2,000件増加しています。もちろんプロモーションだけではなく、さまざまな機能追加といったところも併せながら、こちらの契約件数を純増に転じられるように、今注力をしているという状況でございます。

EC支援事業

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続いて、EC支援事業でございます。

売上高が、前年同期比136.1パーセントの5億6,400万円となりました。営業利益は、前年同期比111.4パーセントの2億2,400万円となっております。

増収についての要因は、「カラーミーショップ」の安定的な成長と、「SUZURI」というオリジナルグッズの作成サービスが成長しているところに加えまして、昨年(2018年)4月に「Canvath」という「SUZURI」と同様の事業を譲り受けまして、こちらが加わっているということでございます。

EC支援事業(カラーミーショップ)

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「カラーミーショップ」です。

こちらに関しましては、(売上高は)前年同期比で108.4パーセントの3億3,900万円となります。営業利益に関しましては、111.9パーセントの2億1,300万円となっております。

昨年(2018年)のインシデントから、契約件数が若干減少に転じているものの、クロスセル・アップセルの効果もございまして、顧客単価に関してはとくに低下することなく続いておりました。そういった影響で、売上利益ともに伸びているという状況でございます。

EC支援事業(SUZURI・Canvath)

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続いて、オリジナルグッズ作成・販売サービスであります、「SUZURI」と「Canvath」でございます。

「SUZURI」自体は、2014年にスタートしたサービスでございます。昨年(2018年)、作成可能なアイテムを増やしたことと、いくつかセールであったり、そういったところで反響がございまして、大きく成長しております。

また、先ほど申し上げましたとおり「Canvath」の事業を譲り受けましたので、そちらも加わりまして、昨年からすると大きく伸びてきている状況でございます。売上高は、前年同期比345.5パーセントの1億6,400万円となっております。

EC支援事業における主な取り組み(カラーミーショップ)

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EC支援事業についての取り組みでございます。

まず「カラーミーショップ」に関しましては、リリースが2007年なのですけれども、現在は年間1,200億円くらいの流通額と、40,000店舗というところで、楽天さんくらいの店舗数があります。

我々自体はモールの形式ではなくて、それぞれの個店で運用していただいております。そういった中で、それぞれの個店が扱っていらっしゃる商材も、いろんなジャンルに及んでいるというところでございます。

そういった中で、我々の単独で機能追加も難しくなってきているという状況と、我々の月額固定のストックのモデルではありますけれども、月額の固定「だけ」しかないというところもありますので、この1,200億円の取り扱いに対して、我々がエンパワーメントしてあげることで収益化していきたいと考えており、現在、アプリのストアのローンチを予定しております。

我々が提供している機能以外に、サードパーティーのアプリベンダーさんが我々のアプリストアに登録していただくことによって、それぞれのショップ運営の利便性向上あるいは集客強化といったEC領域を、ベンダーさんの力を活用しまして、それぞれの店舗が伸びていけるようなプラットフォーム化を目指しております。こちらに関しましては、(2019年)5月中にはローンチできればと考えております。

EC支援事業における主な取り組み(SUZURI)

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続いて、「SUZURI」事業でございます。

2019年に関しましては、この3つを大きなメインテーマとして挙げております。まず、新規のクリエイターさんが増えていくように誘致活動を行っております。

こちらはクリエイターさん自体が増えていくというところで、注目が集まるようなクリエイターさん……マスに強いとか、一部のジャンルに熱狂的なファンがいらっしゃるような方。とくに「SUZURI」自体、TwitterやInstagramとの相性がいいサービスでございますので、そういったソーシャル向けのいいクリエイターさんを、いくつか誘致していきたいと考えております。

また、そのクリエイターさんたちに継続してアイテムを作っていただけるように、作成可能なアイテム数を増やすというところ。

また、購買しやすくなるように、今期はスマートフォンのアプリ強化も図っていきたいと考えております。この結果として、オリジナルグッズの領域では売上No.1を目指していきたいと考えております。

ハンドメイド事業

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続いてハンドメイド事業でございます。

「minne」に関しましては流通額が増加しまして、売上高は前年同期比122.9パーセントの4億5,700万円となっております。営業利益に関しましても黒字化をしまして、1億9,400万円増の4,200万円で黒字の着地をしております。

営業利益増減分析(ハンドメイド事業)

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こちらが増減分析でございます。

実際には、売上高が上がっている部分とプロモーションコストが減少したところでも、大きく上がっています。実際には営業利益のマイナスの部分……プロモーションコストを削減したことによって、まずトントンに持っていく。売上が増えた分なのですけれども、感覚的には粗利率が5割くらいのものであると思っております。

約5割くらい、コストが増えたというところでございます。そういったところで、うまく黒字化ができているという状況でございます。

minne作家数・作品数・アプリDL数

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「minne」における各種のKPIです。

2015年から「minne」への積極投資を行っておりまして、こちらの作家さん・作品数・アプリのインストール数も、順調に増加しております。ここが、今期我々の注力していくポイントとなる基盤になっている状況でございます。

minne流通額・注文単価

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流通額でございます。こちらは、年末商戦だった前四半期からすると、若干減少しております。一方で、プロモーションコストを削減している影響もございまして、前四半期より若干減少しましたけれども、昨年の同期間を見ますと増加している状況でございます。

注文単価が減少しています。

あとは、注文件数自体は過去最高を更新しておりますけれども、ここに関してもプロモーションを弱め、各種のキャンペーンをいくつか抑えたというところもございますので、その影響がございます。(2019年)3~4月に向けて、やはり入園・入学のシーズンですので、そういったところで単価の安いベビー・キッズ用品が若干売れているところで、件数は増えたんだけれども、単価自体は下がったということでございます。

minneの方針及び施策

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今期の我々の目標としましては、収益の複層化を目指しております。これまでは、流通額を増やすために認知度を上げていくというところで、積極的にプロモーションを打って、流通金額を上げていき、そこの手数料を増やしていくところでございました。

今期に関しましては、もちろんそちらも継続しますけれども、プロモーション自体を若干緩めまして、流通外の部分の収益の複層化を目指すところを目標として掲げております。

流通額及びプロモーションコスト

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プロモーションに関しましては、昨年(2018年)からしますと67.5パーセント減少しております。ただし、一方で流通額に関しては8.6パーセント増加しているところでございます。こちらもプロモーションコストに関しては、うまくチューニングをしながら流通額が上がるようなかたちで、もちろん全体としての金額は減少させてますけれども、流通額ができるだけ上がるチューニングをしてまいりたいと考えております。

minneにおける主な取り組み

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先ほど申し上げました収益の複層化の部分でございますけれども、第1四半期に関しましては、売上の約12パーセントが流通外の施策によって生まれたものでございます。

大きく分けますと、ハンドメイドマーケットといわれるような大規模な販売のイベント、対面のイベント、そこに対してのチケットであるとか。あとは、作家さんの出展料という部分の売上。あとは、我々の社内で運用しているオウンドメディアであるとか、イベント自体の協賛金・スポンサーといったところでの売上です。イベントの出展料・チケット料と、広告媒体としてのメディアの料金というところで収益化を図っております。

以上が、第1四半期までの状況でございました。

フリーランス向け金融支援事業

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続いて、ファクタリング事業に関して、少し説明させていただきます。2月にグループ化しましたGMOクリエイターズネットワークが運用しております「FREENANCE」という、フリーランス向けのファクタリングサービスでございます。

4月から連結に入れますので、今期の第1四半期に関しては、このGMOクリエイターズネットワークの事業の数字は含んでおりません。またセグメントとしては、「その他」に含める予定でございます。

「FREENANCE」の事業は、フリーランス向けのファクタリングサービスなのですが、世の中のフリーランスの方が、取引先に対して請求書を発行した時に、請求書自体を「FREENANCE」が買い取るというサービスでございます。

その買い取った債権を、我々がフリーランスの方に即日支払いをします。そしてフリーランスの方には、フリーランスとしてのご自身のキャッシュ・フローをきちんと(管理)できるようにしていただくというものです。

そして、フリーランスの方が仕事を受けた取引先から我々に入金をしていただきますが、手数料として(請求書額面の)3~10パーセント程度をいただくモデルでございます。

このサービスは、ファクタリングの部分だけではありません。フリーランスの方がお仕事をされる上で、キャッシュ・フローの問題や、業務中の事故……例えば著作権の問題など、仕事をされていく中でいろいろとトラブルがありますので、そこに対する補償を付加しているサービスでございます。

国内FinTech市場推移

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「FREENANCE」は、フリーランスの方が家にいながら、銀行から借入しなくても資金調達できるという、新しいかたちのFinTechサービスでございます。FinTech自体が、テクノロジーと金融のかけ合わせですが、「FREENANCE」それ自体も、そういったかけ合わせの1つではないかなと思っております。

こちらのスライドは、釈迦に説法ですが、FinTechの市場が伸びていることを示す定量的なデータでございます。

潜在市場規模

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我々がターゲットとしているのはフリーランスですが、数字としては、専業でフリーランスをされている方は130万人いらっしゃるというデータが出ております。また、個人の方の一般的な平均年収は432万円というところで、フリーランスの方々の経済規模は5.6兆円ぐらいあるという目線を持っています。

その中で、「FREENANCE」の事業が刺さるターゲットがどれぐらいいるのかというところもありながら、取り組みを始めている状況でございます。

GMOインターネットグループにおけるシナジー

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「FREENANCE」自体が、GMOインターネットグループのさまざまなシナジーによってもたらされたサービスでもあると考えております。例えば、収納代行をする部分に関して、振り込み口座が必要になるため、そういったところに関しては、我々と仕組み化しながらGMOあおぞらネット銀行の口座を発行しています。

また(請求書を)買いつけていますので、請求書の保証に関しては、GMOペイメントゲートウェイの仕組みを導入して、できるだけ事故が発生しないようにチューニングを行っております。

足元の状況

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昨年10月からサービスを開始しておりますが、こちらのスライドが足元の状況でございます。2回以上利用されているユーザーさんの買取が、毎月増えている状況となります。今年3月には、85.6パーセントの方にリピーターとしてご利用いただいております。金額的にはまだお出ししておりませんが、順調に増加している状況でございます。

リピート率がだいぶ高いサービスではないかなと思いますので、いかに新規ユーザーを獲得していけるかが、今後のキーになると思っております。

ここに関しては、プロモーションコストがどうしても先行してしまいます。今期、いくらかプロモーションをかけてみて、リピートしてくださるユーザーを増やしていきたいと考えております。

freee株式会社との協業

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「FREENANCE」自体の可能性を高める施策として、今年2月にfreeeさんと業務提携を開始しました。会計ソフト「freee」を利用されているフリーランスの方が、取引先に請求書を発行する時に「freee」を使われている場合、「FREENANCE」のユーザーさんであれば「FREENANCE」でお支払いするという、システム的な連携を行いたいと思っております。このように、同じFinTech企業同士で連携できればと思っております。

当社におけるユーザー基盤

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当社自身は、個人のユーザーさまをかなり抱えている企業でございます。現在、個人ユーザーさまは約530万人いらっしゃいますので、そのユーザーさまに対して、「FREENANCE」の事業でアプローチしていきたいと思っております。

将来的には、「SUZURI」や「minne」など、我々のプラットフォームで売上を立てていらっしゃるクリエイターの方にも、早払いの仕組みを活用できればと考えております。

シナジー

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以上が、当社が抱える個人ユーザーさんとフリーランスを支援している「FREENANCE」でした。このように、(当社のユーザーさんと)非常に親和性が高く、シナジーを創出します。実際に、「ロリポップ!」のユーザーさんに対して、このサービスをアナウンスしているため、だいぶ活用されております。

プログラマーやデザイナー、サーバーを使われている方とのシナジーもだいぶ高いという検証もできておりますので、こうしたかたちで、今後もシナジーの高いサービス連携を進めていきたいと思っています。

また、そういった中で、アライアンスやM&Aなどの強化をしていきたいと考えております。

売上推移

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もともとある既存のストック型のビジネスモデルの安定的な成長をベースに、「minne」「SUZURI」といった新しい事業への投資や資本参加、グループ化など、シナジーの高い領域に関しても取り組みを開始していきたいと考えております。

以上で、GMOペパボの2019年第1四半期決算説明を終了とさせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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