2.1 2023年版:各階層の世帯数と純金融資産保有規模

  • 超富裕層(5億円以上):11万8000世帯・135兆円
  • 富裕層(1億円以上5億円未満):153万5000世帯・334兆円
  • 準富裕層(5000万円以上1億円未満):403万9000世帯・333兆円
  • アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):576万5000世帯・282兆円
  • マス層(3000万円未満):4424万7000世帯・711兆円

2023年時点のデータでは、富裕層と超富裕層が保有する純金融資産の合計は約469兆円に達します。

これは、日本の個人金融資産全体のおよそ26%に相当し、わずか3%の世帯がその資産を保有していることを意味します。

同時に、準富裕層やアッパーマス層も着実に資産を増やしており、各階層間での資産移動が活発化している様子がうかがえます。

3. 新たな富裕層「いつの間にか富裕層」と「スーパーパワーファミリー」とは

株式会社野村総合研究所の調査では、「いつの間にか富裕層」や「スーパーパワーファミリー」といった、従来とは異なるタイプの富裕層が登場していることが指摘されています。

3.1 「いつの間にか富裕層」と「スーパーパワーファミリー」の特徴

特に注目されるのが、「いつの間にか富裕層」と呼ばれる層です。これは、単に運良く資産が増えたわけではありません。

40歳代後半から50歳代の会社員などが、自身のキャリアを築きながら、長期間にわたり地道に投資を続けた結果、複利の効果によって資産が大きく成長し、富裕層の仲間入りを果たしたケースを指しています。

彼らは一攫千金を狙うのではなく、金融知識を活かして「時間」を味方につけることで資産を築き上げたと言えます。

もう一つの新しい富裕層として「スーパーパワーファミリー」が挙げられます。

これは主に都市部に住む、世帯年収3000万円を超えるような共働き世帯が典型です。

40歳前後から収入と資産が急激に増加する特徴があります。子どもの教育費や住宅ローンといった大きな支出をこなしつつ、50歳前後で富裕層の基準に達するポテンシャルを持つ層と考えられています。

4. 日本の富裕層の実態から考える、これからの資産形成

ここまで、株式会社野村総合研究所の公表データをもとに、日本に富裕層がどれくらいいるのか、どれほど増えたのか見ていきました。

純金融資産1億円以上を持つ富裕層・超富裕層は、全世帯の約3%に過ぎませんが、日本の個人金融資産の4分の1以上を保有しているという実態が明らかになりました。

また、近年では遺産相続だけでなく、自身のキャリア形成や計画的な投資によって資産を築き上げる「新しいタイプの富裕層」が増加していることも特徴的な点です。

社会全体におけるご自身の資産の位置づけを客観的に把握することは、今後の家計管理や将来への備えを計画する上で、非常に有益な視点となります。

まずはご自身の家計や資産状況を一度整理し、長期的な視点でどのような資産レベルを目指すのかを考えてみてはいかがでしょうか。

※当記事は再編集記事です。

参考資料

菅原 美優