子どもがケガをしないよう様々な工夫をしたり、1日中気を張りつつける母親。それでも子どものケガは起きてしまうものです。3人の子どもを抱える筆者も、数々の「ヒヤッと」を経験し、そのたび激しく後悔してきました。

「ヒヤッと」を経験し、涙することも多々

上から小3長男、年中次男、2歳長女を抱える筆者。これまで数々の「ヒヤッと」に遭遇してきました。

一番心配したのは、次男が1歳のとき、歯ブラシを口に入れたまま転んだときのこと。今ではポスターでも度々目にする「歯ブラシ事故」ですが、当時は知識がありませんでした。

歯ブラシの毛先でケガをし、熱が出たものの治りましたが、小児科では「口の中は見えにくいので何とも言えません。喉の奥はすぐ脳ですから、気を付けないと」と言われ血の気が引き、数日間は生きた心地がしませんでした。その後持ち手が曲がる歯ブラシを使用し、口を酸っぱくして「歯ブラシは座って」と言っています。

それ以外にも、大事には至りませんでしたが、本棚の角に頭をぶつけて血を出したり、滑り台を滑ると思った瞬間にジャンプしたり(滑る部分に転びケガはしませんでした)、コンセントにペンを入れる寸前で止めたり、柵があるのに川から落ちたり…数え切れないほどの「ヒヤッと」を経験しました。

ケガを経験するたび、何度も「もっと自分が気を付ければ良かった」「あの瞬間に手を出せば防げたかも」と後悔したり、夜になると「時間が戻ればいいのに」と涙することも多々。

特に困るのが、下の子を抱っこ、あるいはベビーカーに乗せている時に上の子が危ないことをすること。下の子にも危険が及ぶため、親が走ったり、追いかけることができないからです。しかし外ほど刺激的なものが多く、子どもは走ったり、登ったり、挑戦したくなるようです…。

また、下の子ほど「上の子と同じことが自分にもできて当たり前」と思うもの。低年齢から挑戦が増える分、ケガも多くなります。

子どもの動きの知識が少ない

基本的に親は「子どもにケガをさせたくない」と思っています。かすり傷程度のケガなら、仕方ないでしょう。ただ大事に至るようなケガはさせたくないので、1日中目を見張っています。これだけ「ヒヤッと」を経験した筆者も、周囲からは「心配し過ぎ」と言われる程気を付けています。

それでもなぜ「ヒヤッと」が起きてしまうのか? その理由は3つあると思っています。

まずは、子どもの動きについての知識が少ないことを実感しました。3人育てながら意識したのは、「ヒヤッと」においては、自分が「もしかして」と思ったことは起きる可能性が高いということ。先回りして、十分に対策をしておく必要があります。

現在では全ての家具にコーナーガードやコンセントカバーを付けたり、階段に滑り止めを貼るなど、できるだけの対策をしています。普段育児に関わる時間の少ない父親は「邪魔」「見栄えが悪い」「そこまでしなくても大丈夫」と言うでしょう。それでも対策しておくことをお勧めします。

ただし子どもは学習能力がありますから、たとえばコンセントカバーでも外すことができます。同時に危険を教える必要があるでしょう。

仕方ない部分も多い

先回りして大人が対策をしても、子どもは大人の想像の上のまた上をいくもの。まさか1歳児が、滑り台をジャンプして降りようとするとは思いませんでした。残念ながら、大人は子どもの気持ちになって世界を見たり、想像することはもうできません。