「これって誰得?」就活生も面接官も実は困ってる「謎マナー」

ビジネス、今日のひとネタ

若手社会人や採用関係者でないと、ひょっとするとご存じないかもしれませんが、いまは就職活動期間の真っ只中。全国の就活生は毎日、緊張した日々を送っていることでしょう。そうした就活生を実際の就活の際に困らせているのが、「細かすぎるマナー」です。

面接時のスーツは何色か。面接会場に入るときノックは何回か。お辞儀の角度は何度か。……そのような細かいマナーに苦悩するのは、実は就活生だけでなく、面接官もなのです。

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ドアをノックする回数は?

みなさんは、面接に限らず、ビジネスの場面で部屋に入る際は、ドアを何回ノックするのが正解なのか、ご存じですか?

「プロトコール・マナー」と呼ばれる国際基準では、ビジネスシーンでのドアのノックは「4回」が正しいとされています。さらに、「3回」は親しい友人や知人を訪ねたとき、「2回」はトイレのドアをノックするときとされています。

一方、日本では、統計上で「2回」が主流となっています。国際基準から考えれば、多くの日本人は「トイレ用のノック」を普段からしているということになります。みなさんは普段、何回ノックしているでしょうか……?

「どっちかに決めてくれ」

しかし、上記のようなことを調べた就活生は、「結局、何回ノックすればいいんだよ……」と大いに悩むのではないでしょうか。

すでに述べたように、日本ではビジネスシーンにおいても「2回ノック」が主流となっており、「3回以上のノックに違和感を覚える」というアンケート結果も出ています。そのため、よりかしこまったビジネスシーンでさえ、「3回」が主流とされています。国際基準に基づいて「4回ノック」する人は明らかに少数派といえます。

一方で、「そうしたマナーは細かすぎるのではないか?」という声も上がっています。というのも、「海外で何回であろうが、実際に日本の多くの社会人が普通のビジネスシーンを『ノック2回』で過ごしている上に、日常的にも『2回』が主流なのだから、わざわざ気にすることではない」という意見です。

いずれにしても、こうした「どっちも間違いじゃない」ことが、就活生にとっては余計に迷うポイントにもなったりします。

「どっちでもいいから、どっちかに決めてくれ」

というのが多くの人の正直な気持ちでしょう。

面接時のスーツは何色か

面接の際の服装について言えば、リクルートスーツは、何色が正解なのでしょうか?

かつては濃い紺かダークグレーが「絶対」とされていたようですが、現在では、黒が「無難」と認識されています。「無難」という評価を好んでか、現在ほとんどの就活生が黒のスーツを着用して就活を行っているようです。

それに対して世間では、

「就活は葬式かよ」
「思考停止で着てしまうのはだめだ」
「大学の教育と真逆の発想」

という否定的な声が上がっているほか、面接官経験者も、

「より一層見分けがつかない」
「ネイビーの方が安心感があります」
「企業側は『あなたがどんな人か』を見たいのに、個性消してどうすんの」
「サンダルとか短パンとか、初対面には非常識な服装でない限り気にならない」

という本音の声を上げています。その一方で、面接官経験者で、

「私はどうでもいいと思ってるけど上司は細かい服装とかマナー見てたりするから困る」
「服装をどう見るか面接官の中で意見が分かれたりする」

と細かい服装やマナーに半ば困惑している人もいるようです。

実際に面接官は気にするのか?

はたして面接官は、ノックが2回だけだったり、スーツに模様が入っていたりしただけで悪い印象を持つのでしょうか。

「面接官の本音」と銘打って書かれている記事の多くは、面接の「内容」で落としたというエピソードが中心で、ネット上も含めて、意外にも「マナー」で落としたという声はあまり聞きません。ただ、多くのマナー講師やキャリアセンターなどがノック3回や黒スーツを「無難」であると主張するため、面接官は大きな声で自分の意見を言えないのが現状なのかもしれません。

企業や面接官が「まったく気にしません!」と明確に主張する時代がこない限り、「無難」がいいという発想は残り続けるのでしょうか……。

「リクルートスーツを着ない」宣言

このような「無難」を好む潮流の中で、「リクルートスーツを着るのを推奨しません」という宣言をした大学があります。

秋田県秋田市にある、高い就職率で注目を集めている国際教養大学は、2014年、「リクルートスーツ非着用の勧め」を宣言し、多くの企業に了承を得ました。

学生にとっても、企業側にとっても、本来、就活で一番大事なのは、やはり「面接の内容」であるはずです。大学などが後押しすることで、より伸びやかな就職活動ができる時代がくることを祈りたいところです。

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参考記事

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。