2026年を迎え、1月は家計の年間計画を立てる大切な時期です。

物価高の影響が続く中、多くのシニア世代にとって「年金以外の収入源」をどう確保するかは切実な課題となっています。

実は、国や自治体には60歳・65歳以上を対象とした給付金や手当がいくつも用意されていますが、その多くは「申請主義」といって、自分から手続きをしない限り1円も振り込まれることはありません。

特に1月は、昨年の所得が確定し、新しい年度に向けた支援策の更新や締め切りが重なるタイミングです。

中には、期限を過ぎると数カ月分を遡って受け取ることができなくなる制度もあり、知っているかどうかが家計のゆとりに直結します。

2月13日には今年最初の年金振込が予定されていますが、その金額にプラスアルファの安心を添えるためにも、対象となる支援制度のチェックは欠かせません。

そこで本記事では、シニア向けの手続き必須の「給付金・手当」から、特に重要な5つを厳選して解説します。

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1. 「在職老齢年金制度」年金が全額支給される基準額「月51万円→62万円に引き上げ」

2025年6月13日、国会で年金制度改革関連法が成立しました。多様化する働き方やライフスタイルにフィットする年金制度を目指すものです。

この改正にはパートなどで働く人の社会保険加入対象の拡大(いわゆる「106万円の壁」の撤廃が関連)、遺族年金の見直し(遺族厚生年金の男女差解消、子どもの遺族基礎年金受給の要件緩和)など、注目すべきポイントがいくつかあります。

今回は、その中でも働くシニアへの影響が大きい「在職老齢年金制度の見直し」について見ていきましょう。

1.1 「在職老齢年金制度」の見直し

在職老齢年金とは、60歳以降で老齢厚生年金を受給しながら働いている場合、年金額(※)と報酬(給与・賞与)の合計が基準額を超えると、年金の一部または全額が支給停止となる制度のことです。
(※)老齢基礎年金は対象外となり、全額支給されます。

支給停止調整額(年金が全額支給される基準額)

支給停止調整額は年度ごとに少しずつ見直しがおこなわれてきました。

  • 2022年度:47万円
  • 2023年度:48万円
  • 2024年度:50万円
  • 2025年度:51万円
  • 2026年度:62万円

今回の改正(2026年4月から適用)では、51万円(2025年度金額)から62万円へと大幅に引き上げられることが決まりました。

厚生労働省の試算では、新たに約20万人が年金を全額受給できるようになるとされています。

この引き上げにより、年金の減額を気にして「働き控え」をするシニア世代が、より自由に働き方を選べるようになると考えられるでしょう。

では「働いているシニア」は何割ほどいるのでしょうか。