冴えないソフトバンクグループの株価
ソフトバンクグループ(9984)の株価が一時期に比べて冴えません。
2014年の年末から、赤線のTOPIXに対して青線のソフトバンクグループ(以下、ソフトバンク)の株価はアンダーパフォームしています。
2014年9月のアリババ上場以降は、市場の関心は苦戦が続くスプリントの業績回復や、かつての勢いを感じられなくなった国内事業に向けられているのかもしれません。
CMシリーズがMOON RIBAR篇に変わった
さて、ソフトバンクの移動通信事業の躍進を支えてきたのは、上戸彩さんを中心とした白戸家篇CMでした。しかし2015年10月以降は新しく「MOON RIBAR」篇が流れています。
そのキャッチコピーは「スマホたのしいソフトバンク」です。従来の、家族みんなで楽しく、というコンセプトから随分と内容が変わった印象です。
白戸家篇のもともとの狙いはホワイトプランなど一定の条件で音声料金が安くなるプランをてこに、家族まるごと他社から乗り換えてもらう、というものでした。
しかし、ソフトバンクのシェアが高まるにつれ他の通信事業者も自社顧客の囲い込みを進めたため、現在では他社から顧客を奪うコストが高まっています。
そこでソフトバンクは(他の通信事業者も同様ですが)、既存顧客にもっとスマホを利用してもらいたい、そしてデータ通信を使って欲しいと考えているようです。新しいCMシリーズの狙いはここにあるのでしょう。
白戸家シリーズもまた見たい
とはいえ、筆者は白戸家シリーズのCMをもっと見たいと思っています。サザエさんのような定番シリーズですから、できる限り続けてほしいです。
カギになる上戸彩さんはそろそろ芸能活動を再開すると推測されます。仮にソフトバンクのCMに復帰となれば、母役の上戸さんが登場するのでしょうか。
事業に目を向けると、最大の懸案であるスプリントは冬に向けてアグレッシブな料金プランを出し、新規顧客獲得にまい進しています。ソフトバンクの孫社長は、スプリント再建の道筋が見えつつあるとQ2決算の説明会で発言していました。
もし上戸さんがソフトバンクのCMに復帰するなら、スプリント再建の目処が見えるかどうか判明する時期と重なるかもしれません。株価の動向とあわせて注目したいと思います。
LIMO編集部