たとえば、Aさんに話を聞いたところ、先取り貯金は毎月赤字だった彼女には難しかったのだと言います。先に貯金分のお金を別に分けておいても、結局給料日前には先取りしたお金を生活費に使っていました。しかし、試しに500円玉貯金にしてみたら、お金が貯まるのが目に見えるのでモチベーションが上がって貯金が無理なくクセになり、うまくいくようになったと言います。

自分に合った貯金の方法を見つけるには、色々と試行錯誤することも大事なのですが、自分の家計の状況や性格、スキル、貯金に対するモチベーションなどを冷静に判断して、今の自分には何をどこまでできそうなのかを見極める必要があるんですね。それができると自分に向いている貯金方法がわかりますし、お金が上手に貯められるようになります。

諦めどころを知っていてお金の使い方にメリハリがある

節約や貯金が上手な人は、何をあきらめて何を現状維持したいのかということを自分できちんと判断しています。たとえば、Aさんは映画や海外ドラマが好きで動画配信サービスをよく利用するからネット回線が遅いのは許せない、でもその代わりに消耗品である服やコスメには高いお金をかけないと言います。

趣味にはお金を使うけれど、身を飾ることにはお金をかけないという一つの選択ですね。また、Bさんは友達との飲み会にはお金を出すけれど自分ひとりで食べるときには会社の食堂を使ったり自炊で安く済ませたりするという話もありました。

メリハリをつけるために、自分の中で「これだけは絶対お金をかけたい」と思うことを2つ、思い浮かべてみてください。その一方で、「これにはあまりこだわりがない」「お金をかける必要がなさそう」と思うものも4つ考えてみましょう。

たとえば筆者は「これだけは絶対お金をかけたい」と思うことに「居住費」と「通信費」を挙げました。その一方で、「こだわりがないもの」は、「被服費」、「食費」、「美容費」、「娯楽費(飲み会代、交際費など)」です。この4つにはお金を極力使わずに過ごしていくため、さまざまな工夫をしています。基本自炊、1週間の食費は5000円に抑えるとか、美容費もプチプラだけれどしっかりたっぷりケアすることで月5000円ほどで収められています。

被服費も季節の変わり目に購入するだけで、身だしなみ的にNGでなければいいと割り切って過ごします。娯楽費については、飲み会は月2回までとし、交際費もあまりお金のかからない”おうち女子会”にしたり、お弁当持参のピクニックなどで楽しんでいます。こうしたメリハリ出費は難しく思われがちですが、工夫次第でどうにでもなるものです。

まとめ

いかがでしたか。彼女たちのように、自分の判断基準をしっかりと持ち、自分なりに考えて貯金にいそしむのは素晴らしいことですよね。彼女たちの話を聞いていると、貯金について真面目に取り組んでいるのだと感じることができました。これから貯金を頑張ろうと思っている人はぜひ2人の話を参考にしてみてくださいね。

大塚 ちえ