映えや加工が当たり前になったSNS時代に、あえて「盛らない日常」を切り取るアプリとして注目を集めたBeReal。
通知が届いた「その瞬間」に、内カメラと外カメラで同時に撮影し、リアルタイムの空気感を共有する仕組みは、従来のSNSとは少し違う距離感を生み出しました。
作り込んだ投稿よりも、いまこの瞬間の自分をそのまま見せる。その潔さが、Z世代の感覚にフィットした背景には何があるのでしょうか。
本記事では、BeRealがZ世代の間で支持された理由を手がかりに、SNSに求められる価値観がどう変化しているのかを読み解きます。そうした流れの中で、Z世代がSNSに求める価値観の変化を探るとともに、後半ではSNSを正しく使うための考え方をご紹介します。
1. Z世代のBeRealの使い方は?
Fiom合同会社が実施した「Z世代のBeRealについての意識調査」を見ていきましょう。
1.1 調査概要
- 調査名:Z世代のBeRealについての意識調査
- 調査対象:全国のZ世代(18歳~24歳)
- 調査期間:2025年8月〜9月
- 調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
- 有効回答数:n=255
- 調査分析:Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)(運営:Fiom合同会社)
1.2 「通知から2分以内」の投稿は意外と少ない
BeRealの通知が来た後、あなたはいつ投稿することが多いですか?
- 投稿しないことが多い: 29%
- すぐに(2分以内に)その場の状況を投稿する: 27%
- 通知を無視し、後から「面白いこと」があった時に投稿する: 25%
- 数分〜数十分後、少しマシな状況になるのを待って投稿する: 18%
BeRealの最大の特徴は、1日1回ランダムな時間に通知が届き、2分以内に写真を撮って投稿するというルールです。
しかし、実際の利用状況を見ると、「すぐに(2分以内に)その場の状況を投稿する」人は27%に留まっています。
一方で「投稿しないことが多い」が29%、「通知を無視し、後から『面白いこと』があった時に投稿する」が25%と、必ずしも全員が「今」のリアルを即座に共有しているわけではないようです。
