5. 後期高齢者医療制度の保険料が引き上げられる背景

後期高齢者医療制度の保険料が引き上げられる背景には、いくつかの制度的要因があります。

まず挙げられるのが「後期高齢者負担率」の見直しです。後期高齢者負担率とは、医療給付費全体のうち、後期高齢者自身の保険料が占める割合を指し、2年ごとに改定されています。

2024年度・2025年度は、「後期高齢者1人あたりの保険料」と「現役世代1人あたりの後期高齢者支援金」の伸び率が同じになるよう調整され、負担率は12.67%となりました(2022年度・2023年度は11.72%)。

加えて、2024年4月からは「子育ては社会全体で支える」という考え方のもと、後期高齢者医療制度も出産育児一時金の一部を負担する仕組みが導入されました。これにより、制度全体で年間約130億円の追加負担が生じると見込まれています。

6. まとめにかえて

75歳以上の後期高齢シニア夫婦世帯では、年金収入を中心に生活する一方で、生活費や医療費の負担が家計に大きく影響します。

平均データを見ると、年金だけで生活費をすべてまかなうのは難しく、貯蓄を取り崩しながら暮らしている世帯も少なくありません。

とくに後期高齢者医療制度では、所得状況によって窓口負担が1割・2割・3割と分かれるため、医療費の自己負担額が家計を左右します。

新年の節目に、夫婦ふたりの年金額・貯蓄残高・医療費負担を一度整理し、今後どのくらいの生活が続けられるのかを確認しておくことが、安心につながる第一歩です。早めのチェックを心がけてみてください。

参考資料

マネー編集部社会保障班