6. 厚生年金・国民年金、さらなる備えとして早めに資金計画を
今回は、日本の年金制度の仕組みのおさらいをしながら今のシニアが毎月いくらぐらい年金を受け取っているのかを厚生労働省年金局のデータを参考にしながら、詳しく見てきました。
日本の年金制度は国民年金と厚生年金の2階建て構造となっており、会社員や公務員は国民年金と厚生年金の両方を受け取れますが、自営業やフリーランス、専業主婦の方は基本的に国民年金のみの受け取りとなります。
国民年金の月額の平均受給額は5万7584円ですから、これだけで老後の生活を支えるのはほとんどの年金受給者にとって厳しい話でしょう。
そのため、自営業やフリーランス、専業主婦の方は現役時代のうちから、NISAやiDeCo、貯蓄型の保険などを活用して老後資金の準備を手厚くしておきましょう。
また、会社員や公務員の方についても自営業等の方々と同様に個人で老後資金の準備をしておくことは大事です。
本記事でとり上げた厚生年金の平均受給額はあくまで平均であり、必ず平均受給額と同じ金額の年金を受け取れる訳ではありません。
もしかしたら、平均を大幅に下回る年金額しか受け取れない可能性も十分あり得ます。
そのため、会社員や公務員の方は、まずねんきんネットなどで自身の将来の年金見込額を確認し、必要な老後資金を正確に把握した上で老後資金の準備にとりかかりましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
鶴田 綾