【国民年金と厚生年金】「私の年金、平均より多い？少ない？」60歳から89歳までの人《年代別の一覧表》で確認＋1.9％増額されている「基礎年金の満額はいくら？」

7. 【みんなの厚生年金】働くシニアに追い風？「在職老齢年金」の見直し

年金を受給しながら働き続ける予定の人もいるでしょう。

60歳以降年金を受給しながら厚生年金保険に加入して働く場合や、厚生年金保険の加入事業所で70歳以降も働く場合に知っておきたいことがあります。

それが「在職老齢年金」という制度です。

特別支給の老齢厚生年金や、老齢基礎年金・老齢厚生年金は、給与収入がある場合「月収（※1）＋年金（※2）」が一定額を超えると、下記のように超過分の年金額が半分に減額されます。

※1 月収：総報酬月額相当額（その月の標準報酬月額）＋（その月以前1年間の標準賞与額の合計）÷12。70歳以上の場合には、それぞれ「標準報酬月額に相当する額」、「標準賞与額に相当する額」となる
※2 年金：基本月額：加給年金額を除いた老齢厚生（退職共済）年金（報酬比例部分）の月額

在職老齢年金の計算方法

なお、在職老齢年金の上限額（支給停止調整額）は、名目賃金の変動に応じて改定がおこなわれており、2025年度は前年度より1万円の引き上げとなっています。

この記事では、公的年金の基本的な仕組みから、年代別の平均受給額、そして働きながら年金を受け取る際の注意点までを解説しました。

厚生年金と国民年金の受給額は、現役時代の働き方や収入によって個人差が大きいことがお分かりいただけたかと思います。ご自身の年金が平均と比べてどうだったかを確認し、将来の生活設計を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」でご自身の年金見込額を把握し、必要であればNISAなどを活用した資産形成を検討してみるのも一つの方法です。早めに準備を始めることで、より安心してセカンドライフを迎えることができるでしょう。

※この記事は2025年8月5日に公開された記事の再編集記事です。