2. 年収500万円・35年勤務の会社員がもらえる将来の年金額

年収500万円の場合の標準報酬月額をおおよそ41万〜42万円とし、厚生年金の加入期間を35年、つまり420カ月として考えます。

この条件で計算すると、老齢厚生年金の報酬比例部分は、年額でおよそ90万〜100万円、月額にすると7万〜8万円前後の水準になるイメージです。

実際のキャリアでは、20代のころは年収が低く、40代から50代にかけて年収が上がるといったパターンが多く見られます。ただし、全期間を平均すると、500万円前後に落ち着く方も少なくありません。その意味では、このモデルケースは現実から大きく離れてはいないと考えられます。

老齢基礎年金と老齢厚生年金を合計すると、年収500万円で35年間勤務した会社員のモデルケースでは、公的年金の総額は月額でおよそ14万〜15万円、年額で170万〜180万円前後となります。

ただし、この数字はあくまで「支給決定額」であり、ここから税金や社会保険料が差し引かれる点に注意が必要です。最終的に手元に残る実際の金額は、支給額から1〜2割ほど少なくなるイメージを持っておきましょう。