5. すでに決定した政策・これから議論を進める政策は?

すでに決定した経済政策として「ガソリン暫定税率廃止」があります。ガソリンに課せられる揮発油税には、本則税率のほかに「当分の間税率」(暫定税率)が存在していました。これが12月31日で廃止されることで、ガソリン価格がいくらか下がります。

暫定税率廃止までは、ガソリン小売価格への補助金を引き上げる形で、次第に価格を抑えていくことになっています。

地方在住者や車をよく使う人にとっては、待ち望んだ政策ともいえるでしょう。

一方、これから議論や制度設計を進めるのは、以下のような政策です。

  • 給付付き税額控除の制度設計
  • 基礎控除の物価に連動した引き上げ

給付付き税額控除は、高市総理が掲げる重要政策です。給付と税控除を組み合わせて幅広い世代に支援をする政策で、早期の制度設計が望まれます。

また、基礎控除の物価に連動した引き上げは、現在も議論が続く「103万円の壁」への対応を指します。所得2500万円以下の人に適用される「基礎控除」は、2025年度から所得に応じて控除がさらに細分化されました。

よって、103万円の壁は最大で160万円まで引き上げられました。今後は物価に連動した更なる引き上げについて議論し、次年度の税制改正で本格的に検討することになっています。