また、近所付き合いが極めて希薄になっている現代こそ、近所に住むママ友はもしもの時に心強い存在と言えます。それは、近年多発する地震や豪雨などの災害時。

保育園によっては、交通機関がストップして職場から両親が迎えに来られなかったり、何らかの理由で連絡がつかなかったりする場合のために、近所に住む人の連絡先を求めるところもあります。保育園に求められ、初めてお隣さんに挨拶をし、連絡先のお願いをしたという人もいるでしょう。

もちろん、お隣さんと交友がありこうしたお願いを好意的に受け止めてくれる場合は問題ありません。しかし、ほとんど交友のないお隣さんよりも、ある程度は顔見知りで人となりがわかっているママ友の方が何かと安心感はあるもの。

また災害時においては子どものメンタルケアや遊び場、必要な備品など同じような世帯状況だからこそ貸し借りができたり情報共有ができたりする場合もあります。こうした予期せぬ緊急時に助け合いができるママ友を持つメリットは、決して小さくないと言えるでしょう。

メリットを享受するためには良い関係づくりの努力も必要

ママ友ができて良かったと思う最大の理由は、やはり子育てにおけるあらゆる悩みや不安を相談し、共感できること。特に保育園や小児科など、その地域に住むママ友同士だからこそできる情報交換は、とても貴重です。

筆者も、予約が取りやすい小児科や新設される保育園、地域の子育て支援など、役所やネットでは知ることのできない情報を、そのママ友が教えてくれるのでとても助かっています。また、不要になった子ども服のおさがりをいただけたことも。

もちろんさまざまなことをやってもらってばかりでは、いい人間関係も続きません。筆者は何かしてもらった場合はお返しとして、実家から送られてきた食材をおすそ分けしたりお家に招待したりすることも忘れないようにしています。

ママ友といえども、人間関係の上では友達や仕事仲間などと同じ。嫌なら付き合いをやめればいいだけの話ですが、何かをしてもらったらお礼をする、相手の快不快を考える、面倒なことを一方的に押し付けないなど当たり前なことに気をつけていれば、良い関係性を築けたり精神的な支えになってくれたりすることは不可能ではないはずです。新学期からのママ友付き合いに悩んだら、参考にしてみてください。

秋山 悠紀