2. トラブルの1位は「隣人の出す音がうるさい」で45.6%

では、実際にどのような隣人トラブルが起きているのでしょうか?

1位は「隣人の出す音がうるさい」で45.6%の得票率でした。2位は「クレームを入れられた」で5.8%、3位は「ゴミに関するマナーが悪い」で4%、4位は「隣家からの臭い」で3.2%、5位は「壁を叩かれた」で2.8%となりました。

賃貸物件における隣人トラブルでは、特に「音」に関するものがダントツで多い結果に。さらに、ゴミ出しなどマナーに関する問題が挙げられました。

「隣人の出す音がうるさい」という意見に関しては、

  • 子どもが夜中まで走り回ったり叫び声をあげたりして眠れなかった。また海外の人が隣の部屋に住んでいたときは、平日でも朝までパーティーをしていた。「音楽」「笑い声」「何かが割れる音」「踊っているような音」が聞こえて、寝不足になった(20代 女性)
  • 深夜の騒音。若い子たちが夜集まって飲み会を頻繁にしていた。管理会社に苦情を入れたが、一度収まってもまた騒音が起きたり、別の部屋でも同様なことが起きたりしていた(30代 女性)
  • 隣人が早朝に目覚ましを30分以上鳴らしっぱなしにしていた。壁を叩いたら逆ギレされ、危うく口論に発展するところだった(30代 男性)

といった理由が挙げられています。

特に早朝や深夜など、睡眠を妨げたり不安感を強める音がトラブルに発展しやすいようです。

隣人の「音」に関しては、生活リズムを乱され、体調不良など深刻な影響を受ける可能性もあります。管理会社に相談したり隣人に直接伝えても解決に至らず、ストレスを深めた人もいました。

2位の「クレームを入れられた」に関しては、

  • 隣人がとても神経質で、些細なことでも苦情を言われた。音が反響しやすいマンションだったので、私の部屋からではない音に関しても苦情を言われて、とても不快だった(30代 女性)
  • 挨拶の声が小さいと怒鳴りこまれた(40代 女性)
  • 子どもが赤ちゃんの頃に夜泣きが酷く、隣人から苦情の手紙や嫌がらせが頻発した(40代 男性)

という理由が挙げられました。賃貸物件にはさまざまな人が住んでいるので、思いも寄らないことでトラブルに発展するケースも多いようです。

3. 隣人トラブルが起こりやすい賃貸物件の特徴とは?

アンケートでは、「隣人トラブルが起こりやすい賃貸物件の特徴」も聞いています。

1位は「防音性能が低い」で63.2%、2位は「家賃が安い」で30.6%です。3位は「入れ替わりが激しい」で7.6%、4位は「共用部が汚い」で7.4%、5位は「築年数が古い」で6.6%と続きます。

隣人トラブルが起こりやすい物件ですが、「建物の質」や「住む人や管理の状況」が主な原因のようです。

まず、防音性能については、壁が薄い物件だと「咳」「目覚ましアラーム」「トイレを流す音」など、一般的な生活音が聞こえてトラブルになります。普通に生活しているのにクレームを受ける場合もあり、防音性の高い物件を求める人も多くいます。

また、「家賃が安い」、「築年数が古い」など物件に関する意見も多く出ています。家賃が安い昔の物件は防音性能が低い傾向にあり、騒音トラブルにつながりやすくなるでしょう。

さらに「管理体制がずさん」、「共用部が汚い」といった物件は、住人のモラル低下が起きやすくなります。ルールやマナーを守らない人が多くなり、結果としてトラブルが頻発するようです。

物件を選ぶ際には、防音性能だけでなく管理体制や共用部分などもしっかりチェックしたほうが良さそうです。

いかがでしたか?

今回の調査では、賃貸物件における隣人トラブルの多くが「音」や「生活マナー」が原因だとわかりました。

防音性能がしっかりとした物件に住むことも大事ですが、トラブルを避けるためには「どんな人が住んでいるか」も重要。住民の質を推測するためにも、立地、家賃、共用部の状況を参考に物件を選ぶ必要がありそうです。