日増しに寒さが深まり、冬支度を始める11月となりました。家計を圧迫する物価高は深刻で、帝国データバンクの試算によると、2025年9月のカレーライス物価は1食あたり438円と、前年同月比20.3%増を記録しました。

こうした厳しい経済状況の中、特に40代、50代の現役世代にとって、老後の「公的年金」は大きな関心事です。厚生労働省の調査では、年金受給世帯のうち4割以上が収入のすべてを年金に頼っているという実態も明らかになっています。

年金収入だけでは生活が厳しい方を支えるセーフティネットの一つが、この記事で解説する「年金生活者支援給付金」です。これは、老齢・障害・遺族の基礎年金受給者で、所得が一定基準以下の方に年金に上乗せして支給される制度です。

この給付金は、待っているだけではもらえません。「申請」が必須の「申請主義」に基づいています。ご自身の将来のため、また親世代のためにも、年金生活者支援給付金のしくみをな仕組みを、ぜひ知っておきましょう。

1. 老齢・障害・遺族「年金生活者支援給付金」は誰がもらえる?

年金生活者支援給付金は、年金に上乗せして支給される給付金で、以下の3種類があります。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

「老齢・障害・遺族」、それぞれの基礎年金を受給中の人が、公的年金を含めても所得が一定基準以下となる場合に、2カ月に一度、受け取ることができるものです。