12月15日は、2カ月に1度の年金支給日です。ただし、人によって受給額は異なります。

では、年金をひとりで一度に30万円受け取る人はどのくらいいるのでしょうか。

本記事では、年金受給者のうち「一度で30万円以上の年金をもらう人の割合」を紹介します。

年金の仕組みや平均年収別にみた「年金受給額の目安」も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 人によってもらえる年金は異なる!

「年金」と一言で言っても、その種類は2つに分かれます。

一つは、原則誰もが受け取れる「国民年金」です。

年金保険料を納めていれば、65歳から誰でも受給できます※。

もう一つは、「厚生年金」です。

厚生年金は、現役時代に会社員や公務員などの勤務経験がある人のみが受け取れる年金となっています。

日本の年金制度のしくみ1/3

日本の年金制度のしくみ

出所:厚生労働省「日本の公的年金は「2階建て」」

そのため、会社員や公務員として働いた人は国民年金と厚生年金の両方を受け取れるのに対して、会社員や公務員経験がない自営業者や専業主婦は、国民年金のみしかもらえません。

※保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した「受給資格期間が10年以上」ある場合、老齢基礎年金を65歳から受給できます。

2. 年金を「ひとりで30万円(月額15万円)」もらえる人は何パーセント?

次の年金支給日である12月15日に、ひとりで30万円(月額15万円)以上の年金をもらえる人はどのくらいいるのでしょうか。

まず、会社員や公務員経験がない国民年金のみ受給者は、一度に30万円以上をもらうことはできません。

国民年金の満額受給額は13万8616円(月6万9308円※)なので、月30万円以上の公的年金受給は不可能です。

そのため、ひとりで30万円の年金をもらえる人は会社員や公務員経験がある厚生年金受給者に限られます。

ただし、厚生年金は現役時代の平均年収と勤務期間などによって受給額が異なるため、厚生年金受給者の中でも30万円以上の年金を受け取れる人と受け取れない人がいます。

厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額(国民年金+厚生年金)の分布は以下のとおりです。

※2025年度における国民年金の満額

厚生年金受給者の年金受給額の分布2/3

厚生年金受給者の年金受給額の分布

出所:厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

2.1 厚生年金受給者の年金受給額分布(国民年金+厚生年金)

年金受給額  割合

  • 月額1万円未満  0.28%
  • 月額1万円以上2万円未満  0.09%
  • 月額2万円以上3万円未満  0.31%
  • 月額3万円以上4万円未満  0.58%
  • 月額4万円以上5万円未満  0.61%
  • 月額5万円以上6万円未満  0.85%
  • 月額6万円以上7万円未満  2.34%
  • 月額7万円以上8万円未満  3.97%
  • 月額8万円以上9万円未満  5.44%
  • 月額9万円以上10万円未満  6.73%
  • 月額10万円以上11万円未満  7.01%
  • 月額11万円以上12万円未満  6.57%
  • 月額12万円以上13万円未満  5.97%
  • 月額13万円以上14万円未満  5.75%
  • 月額14万円以上15万円未満  5.89%
  • 月額15万円以上16万円未満  6.14%
  • 月額16万円以上17万円未満  6.39%
  • 月額17万円以上18万円未満  6.56%
  • 月額18万円以上19万円未満  6.37%
  • 月額19万円以上20万円未満  5.84%
  • 月額20万円以上21万円未満  4.99%
  • 月額21万円以上22万円未満  3.90%
  • 月額22万円以上23万円未満  2.72%
  • 月額23万円以上24万円未満  1.78%
  • 月額24万円以上25万円未満  1.18%
  • 月額25万円以上26万円未満  0.75%
  • 月額26万円以上27万円未満  0.45%
  • 月額27万円以上28万円未満  0.25%
  • 月額28万円以上29万円未満  0.13%
  • 月額29万円以上30万円未満  0.06%
  • 月額30万円以上  0.09%

平均年金月額 14万3973円

*厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれています

厚生年金受給者のうち、ひとりで30万円以上(月額15万円以上)の年金を受け取る人の割合は47.6%です。

約半数が2カ月に1度、30万円以上の年金をもらっています。

また、なかには60万円以上(月額30万円以上)の年金を受け取る人もいるため、人による受給額の差は大きいことがわかります。

3. 【平均年収別】年金受給額の目安を確認!

厚生年金は現役時代の平均年収と勤務期間によって受給額が異なりますが、平均年収ごとにどのくらい年金受給額は変わるのでしょうか。

以下の条件で、現役時代の平均年収別に年金受給額の目安を確認しましょう。

  • 1973年生まれ
  • 23歳から65歳到達まで会社員として勤務
  • 65歳から年金受取を開始

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

平均年収ごとの年金受給額の目安3/3

平均年収ごとの年金受給額の目安

出所:厚生労働省「公的年金シミュレーター」を基に筆者作成

3.1 平均年収ごとの目安年金受給額(額面)

平均年収 年金受給額の目安(額面)

  • 200万円 月額10万8000円
  • 300万円 月額12万8000円
  • 400万円 月額14万3000円
  • 500万円 月額16万3000円
  • 600万円 月額18万3000円
  • 700万円 月額19万8000円
  • 800万円 月額21万3000円
  • 900万円 月額23万5000円

平均年収200万円の人と800万円の人とでは、受給額に2倍以上の差があります。

また、平均年収が500万円以上あれば、30万円(月15万円)以上の年金を受給することが期待できます。

まだ年金受給を開始していない人は、ぜひ目安にしてみてください。

4. 老後生活に向けて「無駄な支出がないか」見直そう

老後生活は、現役時代と比較して多くの人が収入が減る傾向にあります。

そのため、日々の生活費において抑えられる支出がないかよく確認しておきましょう。

とくに固定費を削減できれば、支出を継続的に減らすことが期待できます。

たとえば月5000円の固定費を削減できれば、年間6万円の節約が可能です。

固定費の削減を検討する例として、携帯料金を安いプランに乗り換えることはできないか、しばらく利用していなかったり利用頻度が低いサブスクはないかなど、ぜひチェックしてみてください。

参考資料

苛原 寛