寒い季節が近づき、年金生活を送る方にとって、日々の生活費は特に気になるテーマではないでしょうか。公的年金は老後の生活の基盤ですが、「年金だけでは少し不安」と感じる方も少なくありません。
実は、基礎年金の受給者のうち、一定の所得要件などを満たす場合に、年金額に上乗せして受け取ることができる心強い制度があります。それが「年金生活者支援給付金」です。
高齢者世帯の暮らしと深く関わる「老齢年金生活者支援給付金」は、2025年度の基準額が月額5450円に改定され、生活をサポートするたいせつな役割を担っています。しかし、この給付金は自動的に振り込まれるわけではなく、ご自身で請求手続きをおこなう必要があります。
本記事では、この「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件、給付額、そして請求手続きの方法について詳しく解説します。
さらに、最新の公的年金の平均受給額や、2025年年金改正によるiDeCo(イデコ)の加入年齢引き上げなど、老後資金準備に関する注目情報もあわせて整理します。
1. 年金生活者支援給付金とは?基礎年金に「上乗せ」される公的制度
「年金生活者支援給付金」は、基礎年金の受給者が一定の所得要件などを満たす場合、年金額に上乗せして受け取ることができる給付金です。
受給中の年金種類に応じて、それぞれの給付金が設けられています。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
すでに基礎年金を受給中の人が、所得が下がったことなどにより新たに「年金生活者支援給付金」の対象となった場合、例年9月の第1営業日(2025は年9月1日)以降順次、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が緑色の封筒で届きます。
※老齢年金を繰上げ受給中の人には、別の様式で届きます。

なお、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた場合、電子申請による請求書の提出も可能です。
スマートフォン(またはPC)とマイナンバーカードにより電子申請で提出した場合、郵送での提出は不要となります。