たとえば、株や投資信託を安くなったと思い一度に購入したとして、本当に底値であれば大成功となりますが、その後も継続的に下落するのであれば含み損が増えていってしまいます。その点、積立投資であれば、さらに下落する局面で買い足すことによって後に上昇したときの利幅が増えトータルで見た時にバランスの良い投資となりやすいという側面があります。

つまり、「あらかじめ決めた金額を続けて投資する」のが積立のメリットです。ピンポイントで一括購入するより比較的少額から始められ、時間と価格の分散ができることや購入するタイミングに迷わないので初心者や忙しい人に向いた方法と言えるでしょう。

つみたてNISAやiDeCoでは節税メリットがある

積立投資をするには、冒頭でも紹介した「つみたてNISA」や「iDeCo」という節約メリットのある制度があります。証券会社口座で投資を普通に行う場合、投資信託売却益・分配金税率に20.315%という税金がかかるので、こうした制度の非課税投資限度額の範囲内であればお得に資産運用ができるというわけです。

つみたてNISAは年間40万円の非課税枠で20年間の長期にわたって資産形成ができる仕組みで、運用にかかる売却益・配当・収益分配金などが非課税となります。

一方で、iDeCoは原則60歳を越えるまで引き下ろしができないという縛りがあり、掛金の上限額も個人事業主、会社員、公務員、専業主婦などでそれぞれ異なりますが、全額が所得控除の対象になります。また、運用益が非課税ということにプラスして掛金全額が所得控除の対象となり、60歳以降に一時金や年金を受け取るときにも控除が受けられます。

まとめ

相場が上手く読めて、安い時に仕込み、高くなったら売るということができれば一番良いのですが、なかなか投資初心者には難しい話です。そういった意味では、積立投資をすることによりリスク分散できますし、つみたてNISAやiDeCoの制度を使えば非課税枠を使ってお得に投資ができます。

短期的な売買ではなく、投資初心者が長期的な目線で資産形成をしたいと考えた時に、積立投資はメリットがあると言えるでしょう。

LIMO編集部