株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反落、一時▲163円安もその後は下げ渋る

2019年3月5日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,726円(▲95円、▲0.4%) 3日ぶり反落
  • TOPIX 1,619.2(▲8.3、▲0.5%) 3日ぶり反落
  • 東証マザーズ株価指数 943.9(+5.8、+0.6%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:663、値下がり銘柄数:1,382、変わらず:87
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:31
  • 昨年来高値更新銘柄数:17、昨年来安値更新銘柄数:10

東証1部の出来高は11億642万株、売買代金は2兆252億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。特段目新しいニュースがなかったところに、米国株が一時大幅安となったことを受けて模様眺めムードが継続となりました。

売買代金はかろうじて2兆円を維持しましたが、厳しい薄商いとなったようです。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。寄り付きは大幅安となったものの、前場の序盤には一時▲23円安まで下げ幅を縮小する場面が見られました。しかし、その後は再び下げ幅を拡大し、前場の終盤には一時▲163円安まで下落する場面も見られています。

後場はやや膠着状態になりましたが、最後はやや盛り返して2桁の下落幅に止めて引けました。それでも、3日ぶりの反落となっています。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反落となりました。

東証マザーズ株価指数は3日続伸、売買代金は20日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は7,488万株、売買代金1,311億円となり、いずれも前日より減少しました。前日よりは減ったものの、医療バイオ関連株を中心に個人投資家の物色意欲回復は続いており、売買代金は20日連続で1,000億円超となりました。

また、一部の主力株に買い戻しが入ったこと等により、株価指数も3日続伸となって再び950ポイントが近づいてきました。今後の動向が注目されます。

ファーストリテイリングが大幅上昇、自動車株が冴えずトヨタ自動車は5日続落

個別銘柄では、東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)が大幅反落となり、日立製作所(6501)や三菱電機(6503)など主力ハイテク株も大幅安となりました。

また、日米貿易交渉の先行き懸念などから自動車株が引き続き売られ、スズキ(7269)が連日の大幅安となり、SUBARU(7270)、マツダ(7261)、日産自動車(7201)、三菱自動車(7211)、いすゞ自動車(7202)などいずれも大きく値を下げて引けています。さらに、トヨタ自動車(7203)は小幅下落に止まったとはいえ、これで5日続落となるなど冴えない展開が続いています。

その他では、セブン&アイ・ホールディングス(3382)などコンビニ株も連日で下げがきつく、医薬品株では武田薬品工業(4502)が大幅下落となったことが目を引きました。

一方、2月の国内売上高が堅調だったファーストリテイリング(9983)が一時+3%超高に値を上げ、第一三共(4568)など医薬品株の一角も買われました。また、SGホールディングス(9143)が4日連続で昨年来高値更新となり、三菱重工業(7011)も連日で高値更新となっています。

その他では、昨年来高値更新はなりませんでしたが、オリンパス(7733)とNEC(6701)がともに続伸で引けたことが目立ちました。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が+10%超高の爆騰で大幅続伸となり、アンジェス(4563)も堅調に推移しました。また、ファイバーゲート(9450)が3日連続で高値更新となり、メルカリ(4385)も4日続伸で引けています。一方、MTG(7806)が再び昨年来安値を更新し、ユーザベース(3966)も大幅下落となりました。

葛西 裕一