65歳以上「貯蓄額・生活費・就業率」の平均は?65歳~90歳以上の「厚生年金と国民年金」月額もみる
2024年度の「厚生年金と国民年金」は2.7%増額へ
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人生100年時代と言われている中で、漠然と老後の不安を持っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
昨今、定年が延長されたことにより働く60歳代が昔より増えており、また年金だけでは賄いきれず、収入を得るために老後も働く選択を取る方も多いようです。
今回は現在65歳以上の方の貯蓄事情にフォーカスし、また収支や年金月の中身を覗いていきたいと思います。シニア世代の就業率なども把握し、今からできる老後対策を考えていきましょう。
1. 【65歳以上のリタイア世帯】の貯蓄額の平均はいくらか
まずは65歳以上の貯蓄額を見ていきます。
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、65歳以上世帯のうち「二人以上世帯」の貯蓄額平均は2414万円です。
- 貯蓄平均値:2414万円
- 貯蓄中央値※:1677万円
※ 貯蓄保有世帯の中央値とは、貯蓄「0」世帯を除いた世帯を貯蓄現在高の低い方から順番に並べたときに、ちょうど中央に位置する世帯の貯蓄現在高をいう。
ただし、上記の通り平均とより実態に近い中央値で約700万円もの差が見られます。
グラフを見るとわかる通り、貯蓄額2000万円を超える世帯が全体の42.5%を占めています。
一方で、100万円未満の世帯は7.8%。
貯蓄額が1000万円に満たないシニア世帯は約36%です。
ひとくちに平均貯蓄額が2414万円といっても、実際には家庭差が大きいことがわかりました。
執筆者
兵庫県三田市出身。関西学院大学国際学部卒。大学卒業後、人材業界にて求職者のキャリア支援や企業の採用コンサルティングに従事。その後、ジブラルタ生命保険に入社をし、生命保険販売業務に携わる。お客様からの紹介を通じて、老若男女問わず幅広い世代の人生やお金にまつわる相談経験を待つ。現在はファイナンシャル・アドバイザーとして人生設計をサポートし、資産形成から相続までのライフステージに応じた提案を得意としている。生命保険販売資格、相続診断士、一種外務員(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。