厚生年金の平均受給額は月額14万円程度で推移していますが、平均的な世帯では年金収入だけでは足りず、老後の月々の収支は赤字となっています。

50歳代になってから「年金見込額が14万円程度」であることに気が付き、増やせないのか焦るという方も。

65歳に向けて、年金受給額を増やす工夫を検討しましょう。

1. 厚生年金の平均受給額は月14万円

厚生年金の平均受給額は、近年14万円程度におさまっています。

厚生労働省が「厚生年金保険・国民年金事業の概況」にて毎年統計を取っており、2023年12月25日には最新版が公表されました。

こちらによると、2022年度の平均は月約14万4000円で、過去5年程度を振り返っても14万円台前半にとどまっています。

総務省統計局「2022年(令和4年)家計の概要」によると、月々の可処分所得と消費支出をベースに考えると、二人以上の無職の65歳以上世帯で2万2000円、単身世帯で2万1000円程度の赤字となっています。

たしかに、平均的には老後の年金収入では月々の収支が赤字となる世帯が多いことがわかります。

こうした月々の赤字に加えて介護などの出費をまかなうために、政府は65歳以降の老後に向けて2000万円以上の資産形成を進めることを求めています。

一方で、年金を増やす対策をして老後の家計を安定させるというのも、アプローチとしては有効です。