2. 後期高齢者医療制度の保険料はいくらか

後期高齢者医療制度の保険料は、被保険者の前年の所得に応じて負担する「所得割額」と均等に負担する「均等割額」の合計で算出されます。

ただし、実際の均等割額や料率は都道府県によって異なるのが現状です。参考までに、東京都の場合を見てみましょう。

  • 均等割額:4万6400円
  • 所得割額:賦課のもととなる所得金額×9.49%

例えば公的年金等収入が208万円、給与収入が120万円という男性の場合で考えます。

  • 均等割額:4万6400円
  • 所得割額:10万4390円
  • 合計の保険料:年額15万700円

基本的に、後期高齢者医療制度の保険料は年金から天引きされてしまいます。

加えて所得税や住民税も天引きされるため、負担は大きいといえるでしょう。

実は、2024年度にはさらに保険料があがることが決まっています。

3. 後期高齢者医療制度の保険料は2024年度から値上げに

後期高齢者医療制度の保険料は2024年度から値上げになります。

医療費が増加していることに加え、「出産育児一時を42万円から50万円へ増額すること」「現役世代が負担する医療費を抑制すること」が主な理由です。

高齢者の医療費は増加の一途を辿っており、ここ数年は増加傾向が続いています。

高齢者を支える現役世代は減少していることから、一人あたりの負担は今後も高まることが予想されます。

高収入世帯ほど影響を受けることが見込まれ、例えば年収400万円の方で1万4200円、年収1100万円の方で13万円の増加となります。

これは、賦課限度額の引き上げが要因にあげられます。

現行の賦課限度額は66万円ですが、2024年度からは引き上がるため、高収入の方ほど負担増となるでしょう。

実際には、保険料は都道府県や収入によって異なるため、一概にどれだけ負担が増えるとはいえません。