2023年度は3年ぶりの増額改定となった老後の年金ですが、いくらくらい受け取れるかご存知でしょうか。

年金は2カ月に一回、偶数月に支給されます。次の支給日は10月13日に迫りますが、標準的な世帯では夫婦で約44万9000円となるようです。

44万9000円と聞くと「多い」と感じるかもしれませんが、2カ月分の支給額ですから月に直すと22万4500円です。更にこちらは手取り額では無いことには注意が必要です。

今回は年金から差し引かれるお金に注目しながら、将来の年金事情について考察を行っていきます。

1. 公的年金「2階建て構造」と呼ばれる理由とは

年金額を紐解いていくためには、その構造を知ることが必要です。日本の年金制度がなぜ「2階建て」と呼ばれるのか知っておきましょう。

日本の年金制度は「国民年金」と「厚生年金」から成っています。

それぞれの特徴は以下の通りです。

1.1 国民年金(基礎年金):1階部分

  • 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満の方
  • 保険料:一律(年度ごとに見直し)
  • 年金額:納付期間によって決定。2023年度の満額は月額6万6250円(67歳以下の場合)

国民年金は納付期間に応じて老齢基礎年金の支給額が決まるため、未納期間が長いほど年金は少なくなります。