独身の場合、居住地やライフスタイル、お金の使い道などをある程度自由に決められる反面、経済的な負担や老後の生活には自身で備える必要があります。

老後には収入源が限定され、貯金を切り崩しながら生活しなければならない可能性もあるでしょう。

また、昨今のインフレも懸念材料の1つです。

帝国データバンクが7月に公表した「今年の食品値上げ、3 万品目突破 過去最大級の値上げラッシュ」によると、2023年に値上げした食品は3万品目を超えており、10月は3716品目となっており家計の負担が大幅に増加しています。

今後も中長期的にインフレが続く場合、現預金だけではインフレリスクに対応できないでしょう。

そこで注目を浴びているのが、2024年から始まる新NISAを利用した積立投資です。

本記事では、40~50歳代の「おひとりさま」向けに、月3万円または5万円を積み立てた場合のシミュレーションを行います。

ご自身の年齢から、老後(65歳)までに準備できる金額の目安として参考にしてみてはいかがでしょうか。

おひとりさま「老後の生活費」はいくら必要?

総務省統計局の「家計調査報告」によると、2022年(令和4年)における「65歳以上の単身無職世帯」の家計収支は以下のようになっています。

65歳以上の主な収入源である「年金」を含めた実収入が13万4915円であるのに対し、支出は15万5495円であることがわかります。

毎月「2万580円」が不足する形となるため、単純に計算すれば1年間で24万6960円、20年間で493万9200円を貯蓄などから切り崩さなければなりません。

ただし、上記の調査結果はあくまでも平均値であり、家庭によって収支状況は異なります。また、昨今のインフレによって家計の支出が増加していることも加味すれば、さらに多くの老後資金が必要になるかもしれません。