60代、そのリアルな平均貯蓄額とは
まずは金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」を参考に、60代の貯蓄分布と平均貯蓄額をみていきます。
60代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
※「平均」は一部の大きな数字に引っ張られる傾向があるため、より実態に近い中央値が参考になります。
貯蓄2000万円以上で見ると全体の32.9%。一方で、貯蓄ゼロ世帯は約2割いますね。
上記を見てわかる通り、「老後2000万円問題」はクリアできていない世帯が多いのが実情です。
一部の富裕層の影響を受ける平均は1745万円ですが、より実態に近い中央値をみると875万円です。
平均と中央値が800万円以上開いていることからみても、60代の貯蓄の二極化が大きいと分かります。早い年代からの貯蓄計画が大切と言えるでしょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。