確定拠出年金(以後、DC)制度が始まったのは、2001年10月1日。今年で誕生から20年が経ちました。DCとは、掛け金を自らの判断で運用し、運用の結果で受け取る年金の額が変わってくるという仕組みの年金制度です。

20年の間に企業型DCを導入する会社が増え、個人型のiDeCoも身近な金融機関で利用することができるようになりました。加入者は企業型と個人型を合わせて約940万人で、労働人口の1割程度です(2021年3月時点、厚生労働省調べ)。

この施行開始20年という節目に、フィデリティ投信株式会社は大規模なDC意識調査を実施。1万2000人を対象に行った調査から、加入者が運用状況をどう考えているのか、また加入者・非加入者が感じているメリットやデメリットについて見てみましょう。

注:企業型確定拠出年金は、会社が従業員のために掛金を拠出し、従業員自らの判断において運用されるもの。個人型確定拠出年金は、加入者が自分で掛金を拠出し、加入者自らの判断において運用されるもの。

運用はうまくいっているのか?

運用は「自己責任」というのが特徴のDCですが、投資初心者にとっては、そこがDCの利用を躊躇(ちゅうちょ)してしまうポイントになりがちです。そして、運用を始めたのはいいけれど、損する可能性もあるだけに不安が先行している人は多いかもしれません。

そこで、加入者に対して、資産運用がうまくいっているかを「大変うまくいっている」から「全くうまくいっていない」までの5段階で聞いたところ、次のような結果になりました(図表1参照)。