しばらくして、結婚話が進まないとE子が不満をもらし始めるとFは、「E子には他にもっといい男性がいるはずだ」という手紙を残して失踪。捜索したところ複数の女性のところを渡り歩き、ある女性の前では海外出張する商社マンを演じていたそうで、女性全員からお金をもらってギャンブルにつぎ込んでいました。
E子を含む女性たちは、怪しいとは思いながらもFを失うことが不安でたまらず、なかなか「騙されていること」を自覚できなかったと言います。
このように、恋愛感情を利用されるとなかなか相手のことを悪く思えないものですが、下記のようなことが当てはまるような場合は、かなりの確率で洗脳だと言えるでしょう。
- なんとなくお金に困っていて、どうにかしてほしい雰囲気を醸しだす
- 自分を助けてほしいと懇願し、一緒に幸せになろうと将来の夢を語る
- 接待飲食店や風俗などにあっせんしようとする
たとえ「xxちゃんに、そんなことはさせられない」などと言っていても、何度もお金を無心されたり風俗にあっせんさせられそうになったりする場合は、周囲に相談をして相手との縁を切るべきです。
第三者の意見を聞きながら冷静な判断を
自分にとって嬉しいことや楽しいことが続いたら、多くの人が、そこから目覚めたくないと考えてしまうものです。相手を洗脳しようとする人物は、そんな人間の心理を利用し、先に楽しい思いをさせておきます。
そして、言うことを聞かなければその状況が続かなくなるという不安を与えたり、楽しいことを継続するためだと信じ込ませて軽い罪を犯させ、罪悪感を煽ったりするのです。
洗脳を阻止するのは至難の業ですが、家族や友人、社会などと自分の距離が開いていないかを意識し、何か違和感を覚えたときには周囲の人に相談することでトラブルを避けるようにしてください。
山内 良子