Aは経営者ではあるものの、気が弱い人でした。こうしたタイプが一度でも他人を支配しようとする人の言いなりになると、そのままどんどんエスカレートしていく可能性があります。気が弱い人が店や会社などを経営する場合には、しっかりしたスタッフ・従業員を雇って、何かあったときに通報できる環境を整えておくことが必要かもしれません。

弱みを握られてしまうケース

小さな店舗でパートを始めたB子は、オーナーのCとCの妻Dから親切にしてもらい、何の不満もなく仕事をこなしていました。ところが、話し上手のCに乗せられ、B子はつい夫に隠れて買ったブランド品のカード返済のためにパートをしていると話してしまったのです。するとCは、それを夫にバラすとB子を脅してカラダの関係を持ち、罪悪感を抱かせました。

そして「妻Dや旦那にバラされたくなかったら保証人になれ」と言い、B子の夫が経営する会社の役員だとウソを書かせて消費者金融などの保証人にさせたのです。それからすぐにCとDは行方不明になり、B子は返済のため夫に内緒で風俗に勤務するはめに陥ったのでした。

このように、秘密は洗脳や脅しの材料になりやすいものです。一番いいのは秘密を作らないことですが、秘密を材料に脅されたときは「たとえ秘密をバラされないように言うことを聞いても状況は悪化するだけ」と、その時点で観念し、信頼できる相手に相談することで事を収めるようにした方がいいでしょう。

恋愛感情を利用するケース

筆者の知人であるE子に彼氏Fができたものの、FはすぐE子の家に転がり込み、結婚話やFの独立話が持ち上がるなどキナ臭い感じでした。Fは独立してE子と結婚したいが、過去に事故を起こして会社に借金があるため難しいと溜め息をつく日々。そのためE子は給料から工面して、Fにお金を渡すようになったのです。