「同じ薬なのに値段が違う」のはどうして?

こちらは、薬などを処方する際の薬剤の管理料や指導料を月に1回(や3カ月に1回)請求することが診療報酬制度により決められているからです。

薬局でお薬手帳を持っていけばお得になると聞いたことないですか?これも、「薬剤服用歴管理指導料」という項目によるもので、その点数の内訳は以下のようになっています。

  1. 原則3カ月以内に同じ薬局に再度処方せんを持参し、お薬手帳を持参した場合…43点
  2. 1.以外の場合…57点
  3. 特別養護老人ホームの入所者の場合…43点

つまり、お薬手帳を持参すると14点分140円お得になるのです。

「看護師さんが超多忙!の理由」も関係大

看護師をしている筆者が、診療報酬制度でとても不都合に感じている点があります。それは、看護師だけでなく医療スタッフの人員配置数も診療報酬制度で決められているということです。厳密に定員を決められているわけではないのですが、入院日数の長さによって入院料が変わるように、人員の配置数により報酬が変わってしまうのです。

分かりやすい例を出すと、看護師1人が7人の患者さんを受け持つ体制を「7対1看護」といいます。他にも「10対1看護」などがありますが、一番診療報酬が高いのが「7対1看護」となっています。そのため、「手厚く看護をしよう」「看護師の負担を減らそう」と、看護師の配置を増やし5対1看護をしたとしても、診療報酬は7対1看護の分しか貰えないのです。

こんな背景があり、看護師の増員は難しく、現場の負担は減ることがない状態に・・・。