そこで立ち上げたのが、「サンキュー ヘルスケア(Thank You Healthcare)」というウェブサイト。インターネットならコンタクトレスを実現できます。

対象は、医師や看護師だけでなく、緊急サービスに携わる人、老人ホームやホスピス関係者、獣医など。このウェブサイトで紹介されているお店に身分証明書を持って訪れるだけで、商品やサービスの割り引きなどの特典が得られるようになっているのです。

サンキュー ヘルスケアに参加し、特典を提供しているお店は100社以上にも上っています。宿泊施設、飲食店、幼児教育施設、アクティビティ催行会社、マッサージ師、エステ、不動産、カーディーラーなど、業種もさまざまです。

サンキュー ヘルスケアを通して恩恵を被るのは医療従事者だけではなく、実は特典を提供する参加店舗も同じです。

現段階では、お店の多くが一時閉店を余儀なくされていますが、規制緩和がもう一歩進めば、営業を再開できます。なので、医療従事者が特典を利用して、お店に足を運んでくれることでお店の利益になり、経済の活発化につながるというわけなのです。

首相会見でも紹介される一般人のアイデア

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は、新型コロナウイルスに関する記者会見をほぼ毎日行っています。深刻な内容がほとんどを占める中で、首相は何回も時間を割いて、こんな風に逆境にもめげずに知恵を絞ってがんばる一般人たちを紹介し、応援しています。この時ばかりは、会見場の雰囲気がほっとなごむのは言うまでもありません。

クローディアー 真理