飼い主が不意にいなくなると

救急車で運ばれた飼い主は生命は取りとめたものの、しばらくは他者との意思疎通を図ることができない状態で、自宅にいる猫のことを周囲に伝えることができませんでした。

ようやく猫のことが周囲に伝わり、入院中の飼い主の代理の人が猫たちの様子を見に行ったのは、飼い主が倒れてから2カ月も経ってからのこと。3匹の猫たちは秋から冬にかけての季節に、水もごはんも暖房もないところで過ごさなくてはならず、保護されるまで生き延びたのは1匹だけでした。

飼い主はきっと望んで倒れたわけでも、2カ月もの長い間、猫たちを放っておいたわけでもありません。できるならすぐにでも自宅に戻って猫たちにごはんをあげて、部屋を暖かくしてあげたかったでしょう。誰のせいでもない不慮のできごとですが、悲しい結末につながってしまいました。

このようなことが起きてしまわないために、レスキューカードは役立ちます。一緒に住む6匹の猫たちのために自身が持ち歩いているカードを一例として熊沢さんはツイートなさいました。作成例を挙げることで、レスキューカードというものの存在やカードを持ち歩くこと、カードにはどんなことを書いておく必要があるかということが、多くの人に伝わったでしょう。

ペットと暮らすということ

先ほども紹介したように、熊沢さんの生活は猫が最優先になっています。日常でも次のようなことに気をつけていると教えてくださいました。

  • 猫に毒になる花は家に入れない
  • 猫に毒になる食べ物、刃物や尖ったものは出しっ放しにしない
  • 紐・ビニール袋・磁気治療器などの小さな磁石・香水・ヘアスプレー・アロマ・香りの強い柔軟剤・殺虫剤・消臭剤は使わない

熊沢さん宅の階段で落ち着くライムとセプテンバー教授