朝晩の冷え込みがぐっと増し、街路樹も色づき始める11月。年末に向けて家計の見直しを始める方も多いこの時期、生活に関わる支援制度への関心も高まっています。

中でも注目されているのが「年金生活者支援給付金」。これは、所得が一定以下の年金受給者に対して、年金に上乗せして支給される制度で、物価高が続く今、暮らしを支える大切な仕組みとなっています。

制度の内容を正しく理解しておくことで、必要な支援を受け損ねることなく安心して暮らしを続けることができます。本記事では、「年金生活者支援給付金」の対象者や給付基準額について紹介します。

1. 国民年金・厚生年金、みんなは平均月額いくらもらってる?

厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

ただしグラフのように、厚生年金を月額30万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額3万円未満となる人まで、幅広い受給額ゾーンにちらばっています。

年金とその他の所得を含めても一定基準以下の所得となる場合、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。