3. 苦しいときは頼ればいい生活保護制度

憲法には生存権の保障が定められており、受給できる年金額が最低生活費を下回る場合は、生活保護の申請が可能です。

生活保護は現在の収入や資産状況により支給の可否が決定し、受給できる場合は年金収入と最低生活費の差額が支給されます。

収入がわずかでも、ある程度の資産があったり親族からの支援を受けられたりする場合は、生活保護の対象外です。

年金だけで生活が困難な場合には、生活保護の申請を検討しましょう。

不正受給や制度改正の必要性など、何かと注目される生活保護制度ですが、本当に苦しい状況に追い込まれたときは頼れる制度です。

4. まとめにかえて

年金生活者支援給付金は年金に上乗せされる貴重な収入源ですが、支給額は限定的で生活の根本的改善には至りません。

重要なのは申請主義であることで、要件を満たしても手続きをしなければ受給できません。

また、年金収入が最低生活費を下回る深刻な状況では、生活保護制度との併用が憲法上の権利として認められています。

生活保護にはネガティブなイメージもありますが、真に困窮した際は躊躇せず申請を検討すべき最後のセーフティネットです。

複数の支援制度を適切に活用し、尊厳ある生活を維持することが大切です。

参考資料

柴田 充輝