株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅反発、一時+500円弱高となる場面も
2018年11月8日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 22,486円(+401円、+1.8%) 大幅反発
- TOPIX 1,681.2(+28.8、+1.7%) 大幅反発
- 東証マザーズ総合指数 990.3(+19.8、+2.1%) 大幅5日続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,733、値下がり銘柄数:324、変わらず:54
- 値上がり業種数:32、値下がり業種数:1
- 年初来高値更新銘柄数:26、年初来安値更新銘柄数:16
東証1部の出来高は15億3,779万株、売買代金は2兆7,261億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。中間選挙後のNY市場が大幅高となったことを受け、東京市場でもリスクオンモードが一気に高まりました。
一方で、FOMCの結果を見極めたい投資家も少なくないようで、やや盛り上がりに欠けた商いとなりました。売買代金は再び3兆円を下回って引けています。
そのような中、日経平均株価は終日にわたって大幅プラス圏で推移しました。ただ、前場の半ばに一時+497円高となったものの、その後は上値が重く上げ幅を徐々に縮小していきました。それでも、取引時間中には10月22日以来となる22,500円台を付けるなど、大幅反発で終わっています。
なお、TOPIXも同じような値動きで大幅反発となりました。
東証マザーズ総合指数は大幅高で5日続伸、売買代金は20日ぶりに1,000億円超え
東証マザーズの出来高は4,983万株、売買代金は1,076億円となりました。出来高は前日より若干減りましたが、売買代金は増加しています。個人投資家の物色意欲が徐々に回復しており、売買代金は実に20日ぶりの1,000億円超えとなりました。
また、総合指数も連日の大幅上昇となり、これで5日続伸となっています。このまま1,000ポイント回復を目指すのか、今後は個人投資家の物色意欲が本格回復するかが大きなカギになりそうです。
大幅人員削減計画の東芝が爆騰、新興市場のサンバイオは5日連続ストップ高ならず
個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)とユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が連日の年初来高値更新となり、前日に一時暴落したダイキン工業(6367)も急反発となりました。
また、ドンキホーテホールディングス(7532)が一時+7%高に迫る急騰となり、大幅高となったイオン(8267)とともに年初来高値を更新しています。
その他では、大幅な人員削減を柱とする中期計画が報じられた東証2部の東芝(6502)が一時+14%高に迫る爆騰となり、年初来高値を付けたのが目を引きました。
さらに、一連のシェアハウス不適切融資問題に関して赤字額など様々な観測報道があったスルガ銀行(8358)が、一時ストップ高まで買い戻されたことも注目を集めたようです。
一方、中間選挙後の記者会見でトランプ大統領が日米貿易摩擦問題に言及したことを受けて自動車株の一角が売られ、SUBARU(7270)は再び年初来安値を更新しました。
また、ファナック(6954)とキーエンス(6861)のFA関連株が大きく値を下げ、LIXILグループ(5938)は連日の安値更新となっています。
新興市場では、前日まで4日連続のストップ高となっていたサンバイオ(4592)が、ストップ高記録こそ途絶えたものの、続伸となり年初来高値を更新しました。一方、そのサンバイオに時価総額首位の座を脅かされているメルカリ(4385)は値を下げ、終値で再び公開価格(3,000円)を割り込んでいます。
葛西 裕一