総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯は、平均で毎月約4万円の赤字が出ています。

みなさんは将来に向けて、老後資金の準備はできているでしょうか。

今回は、50歳の方が新NISAのつみたて投資枠を活用して毎月5万円の積立投資を行った場合、65歳のときに資産はいくらになるのか、年率1~5%の運用利回り別でシミュレーションした結果をご紹介します。

新NISAの特徴についても解説するので、老後資金の準備や資産運用に興味がある方は、ぜひご覧ください。

1. 新NISA(少額投資非課税制度)とは何か?投資家のメリットとは?

【写真全8枚中1枚目】少額投資非課税制度の「新NISA」。2枚目/新NISA「非課税」のしくみをご紹介

少額投資非課税制度の「新NISA」

出所:Yusuke Ide/istockphoto.com

そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。

1.1 新NISAとは何か

2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。

ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。

では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。

それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。

通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。

新NISA「非課税」のしくみ

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。