株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、終値は約3カ月半ぶりに23,000円台

2018年9月14日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 23,094円(+273円、+1.2%) 続伸
  • TOPIX 1,728.6(+18.5、+1.1%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,018.4(+19.2、+1.9%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,557、値下がり銘柄数:474、変わらず:77
  • 値上がり業種数:27、値下がり業種数:6
  • 年初来高値更新銘柄数:50、年初来安値更新銘柄数:26

東証1部の出来高は17億3,243万株、売買代金は3兆3,291億円(概算)となり、いずれも前日より大幅増加となりました。米国NY市場の上昇や円安進行などで、リスクオンモードがやや強まったと考えられます。

9月のメジャーSQ値算出に伴う嵩上げがあったものの、それを割り引いても相応に活況な商いとなり、売買代金は久々に3兆円を上回りました。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。前場は上値が重い局面もありましたが、後場に入ると徐々に上げ幅を拡大し、大引け直前には一時+283円高まで上昇する場面が見られました。

結局、連日で+200円超の上昇となる続伸で引け、終値は5月21日以来の23,000円台となっています。

なお、TOPIXも同じような値動きで続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価をわずかに下回りました。

東証マザーズ総合指数は3日ぶり反発、売買代金は3日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は7,321万株、売買代金は821億円となりました。出来高は前日より減少しましたが、売買代金は増加してます。前日に続き、個人投資家の物色意欲に一巡感が強まった結果、売買代金は3日連続の1,000億円割れとなりました。

ただ、売られ過ぎ感の強い銘柄を中心に買い戻しが活発となり、総合指数は3日ぶりに1,000ポイントを回復して引けています。今後は、回復した1,000ポイントを維持できるのかどうか注目されるでしょう。

ファーストリテイリングが3日連続の高値更新、ソニーは約11年ぶりの高値水準へ

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が大幅高となって3日連続で年初来高値を更新し、ソフトバンクグループ(9984)も取引時間中に連日の高値更新となりました(終値は小幅安)。

また、ここ数日下落が続いたハイテク株が総じて反発し、富士フイルムホールディングス(4901)が年初来高値を更新し、ソニー(6758)は約11年ぶりの高値水準を付けています。さらに、連日で急落していたSUMCO(3436)やアドバンテスト(6857)も買い戻されて急反発となりました。

その他では、キーエンス(6861)が+5%超高の急騰となり、安川電機(6506)が8日ぶりの反発となったのが目を引きました。

さらに、安倍首相の国土強靭化への予算増額示唆を受け、清水建設(1803)などゼネコン株も総じて大きく値を上げています。

一方、7月以降に株価上昇が続いた銘柄への利益確定売りも顕著に見られ、スズキ(7269)、エーザイ(4523)、NTTデータ(9613)などが大幅安となりました。

また、訪日外国人客の減少懸念が強まったことを受けて、高島屋(8233)や三越伊勢丹ホールディングス(3099)など百貨店株が大幅安となり、資生堂(4911)やライオン(4912)なども大幅下落となっています。

新興市場では、時価総額が最大のメルカリ(4385)は横ばいでしたが、その次に大きいMTG(7806)は大幅高となりました。また、前日にストップ高となったジェイテックコーポレーション(3446)は小幅安で引けています。

全体的には、高値更新・安値更新がほとんど見られない静かな値動きだったようです。

葛西 裕一