株式市場の振り返り-日経平均株価は1月下旬以来となる5日続落に

2018年9月6日(木)の主要指標 カッコ内は前日終値比

  • 日経平均株価 22,487円(▲92円、▲0.4%)   5日続落
  • TOPIX 1,692.4(▲12.5、▲0.7%)   6日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,009.9(▲24.4、▲2.3%)  大幅続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:504、値下がり銘柄数:1,538、変わらず:64
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:31
  • 年初来高値更新銘柄数:9、年初来安値更新銘柄数:151

東証1部の出来高は12億8,036万株、売買代金は2兆2,328億円(概算)となり、いずれもほぼ前日並みでした。3連休明けの米国NY市場が小動きに終わったことなどから、模様眺めムードが強まりました。一部の投資家が、北海道で起きた大震災を懸念して手控えた可能性もあります。

ただ、盛り上がりに欠けた商いでしたが、閑散相場という状況ではありませんでした。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。ただ、寄り付き直後には一時▲164円安まで下落する場面が見られたものの、そのすぐ後には▲45円安まで切り返す等、方向感には乏しい展開だったようです。ただ、最後までプラス圏に浮上することなく、5日続落で引けました。

なお、終値で5日続落は、1月24日~31日に掛けて記録した6日続落以来のことです。

なお、TOPIXも同じような値動きで6日続落となりました。また、下落率も日経平均株価よりも大きくなっており、幅広く売りに押されたことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は大幅続落、売買代金は連日で1,000億円を割り込む

東証マザーズの出来高は5,934万株、売買代金は920億円となり、いずれも前日より減少しました。ここ数日見られていた個人投資家による物色意欲の回復の兆しが見られず、出来高は大幅減少になりました。売買代金も連日で1,000億円を下回りましたが、極端な薄商いにはなっていないようです。

ただ、利益確定売りが嵩んだ結果、総合指数は▲2%超安の大幅下落となり、一時は1,000ポイント割れ寸前まで売られる場面も見られました。今後は、このまま1,000ポイント台を維持できるのか注目されましょう。

日立製作所が3日連続で年初来安値更新、SUMCOやルネサスエレが急落

個別銘柄では、米国ナスダック指数の大幅下落を受けてハイテク株が軒並み安く推移し、東京エレクトロン(8035)が下落。SUMCO(3436)やルネサスエレクトロニクス(6723)などが急落して安値更新となりました。

また、パナソニック(6752)が再び年初来安値を更新し、日立製作所(6501)は3日連続で安値更新となっています。

その他では、自動車関連株にも続落が目立ち、マツダ(7261)、日野自動車(7205)、ブリヂストン(5108)、住友ゴム工業(5110)などが安値を付けたことが目を引きました(マツダの終値は小幅上昇)。

さらに、任天堂(7974)と楽天(4755)が急落し、東京電力ホールディングス(9501)など電力株も売られています。

一方、ファーストリテイリング(9983)とソフトバンクグループ(9984)が上昇し、ソニー(6758)も堅調な値動きとなりました。

また、コマツ(6301)と日立建機(6305)が反発し、金融株では三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が値を上げています。その他では、花王(4452)やピジョン(7956)が大きく値を上げたことが注目を集めました。

新興市場では、時価総額が最大のメルカリ(4385)が一時▲9%安に迫る急落となり、CYBERDYNE(7779)も大幅安となって年初来安値を更新しました。

一方、アドウェイズ(2489)が年初来高値を更新し、串カツ田中ホールディングス(3547)も大幅続伸となっています。

葛西 裕一