3. 「申請しないと受け取れない」年金生活者支援給付金の申請方法
年金を受給中の方で、収入が減少したなどの理由により、新たに年金生活者支援給付金の受給資格を得た方には、「年金生活者支援給付金請求書」が毎年9月以降、順次送付されます。
年金生活者支援給付金請求書が送付された場合は、以下の手順に沿って申請を行いましょう。
【年金生活者支援給付金請求書の手続き4ステップ】
- 請求書の太枠内に必要事項を記入
- 請求書を切り取り線に沿って切り離す
- 記入後、請求書面全体が隠れるように同封の目隠しシールを貼る
- 差出人欄に住所・氏名を記入し、切手を貼り、郵便ポストへ投函
手続きが完了すると、2ヶ月分の給付金が、年金と同じ受取口座に2ヶ月ごとに振り込まれます。
なお、これから年金の受給権が発生する方で年金生活者支援給付金の対象となる場合には、年金請求書の送付時に年金生活者支援給付金の請求書が同封されていますので、併せて返送してください。
4. 「年金生活者支援給付金」に関するよくある質問と回答
では最後に、年金生活者支援給付金に関するよくある質問と、その回答について確認していきましょう。
4.1 年金生活者支援給付金の「支給額の確認方法」は?
年金生活者支援給付金の支給額は、対象者へ9月に郵送される「はがき型の年金生活者支援給付金請求書」に記載されています。
この見込額は、毎年8月時点での年金受給額をもとに算出されており、実際の支給額は年金の受給状況により変わる可能性があるためご注意ください。
また、見込額の欄に「*」が記載されている場合は、審査後に決定通知書などで詳しい内容が通知されます。
なお、年金生活者支援給付金の受給開始後は、毎年6月上旬に送付される「年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」および「年金生活者支援給付金 振込通知書」にて確認できます。
4.2 年金生活者支援給付金請求書に「請求期限」はある?
年金生活者支援給付金請求書には、請求の期限が明記されています。
しかし、期限を過ぎても手続きは可能で、2025年1月6日までに請求書を提出すれば、2024年10月分からの支給が受けられます。
なお、2025年1月6日以降に提出した場合、支給は請求した月の翌月分からとなるため、早めの手続きをおすすめします。
4.3 年金生活者支援給付金の申請は毎年度行う必要がある?
年金生活者支援給付金請求書の手続きが完了している場合、通常は翌年以降の手続きは不要です。
ただし、支給要件を満たさなくなり、給付金の支給が停止された場合は、再度請求手続きが必要になる可能性があるため、その点にはご注意ください。
5. まとめにかえて
一定の要件を満たす年金生活者に支給される「年金生活者支援給付金」について解説してきました。
低年金世帯の生活をサポートする目的となる本制度。消費税率引き上げ分を活用して「給付金」が支給されています。
この給付金だけで生活が潤うものではありませんが、食品や生活必需品などの値上げが続く中、貴重な収入となるでしょう。
年金生活者支援給付金の対象者には請求書や案内が届きます。請求書を提出しなければ受給できませんので、忘れずに返送しましょう。
参考資料
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内」
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書の見込額(月額)の記載箇所」
- 日本年金機構「手続きが遅れると年金生活者支援給付金は受け取れなくなりますか。」
和田 直子