バイクでもクルマでもないカンナム・スパイダーってなんだ?

筆者撮影(以下同)

トライク界では有名なCan-Am Spyder

Can-Am Spyder(カンナム・スパイダー)の、カンナムと聞くと、韓国の首都ソウルの南側にある地域「江南(カンナム)」をイメージして、韓国製ブランドなのかと勘違いする人もいるだろう。

しかし、カンナムとは、その昔、カナダとアメリカで行われていた、プロトタイプレーシングカー選手権である、「カナディアン-アメリカン・チャレンジカップ(Canadian-American Challenge Cup)」のことで、通称カンナム(Can-Am)と呼ばれていたことに由来している。ちなみにCan-Am Spyderの製造国はカナダで、韓国とは関係がない。

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Spyderを製造しているのは、1942年にカナダに設立されたBRP(ボンバルディア・レクリエーショナルプロダクツ)社で、日本で販売を行っているのは、BRP JAPAN。BRP社はレクリエーショナル製品に特化したメーカーで、Spyderのほかに、スノーモービルのブランド「SKI-DOO」や、水上バイクの「SEA-DOO」などがある。

Spyderは自動車の普通免許で乗れる

「F3 Limited」メーカー希望小売価格324万円(税込)

Spyderはトライク(三輪バイク)なので、バイクのように風を切って楽しむ爽快感に加え、コケない安心感もあり、リターンライダーにも人気が高い。また普通自動車免許で乗れるといのも大きなメリット。

車庫証明は必要なく、税金や自賠責&任意保険は401cc以上のバイクと同じで、有料道路も2輪扱い。法律上はヘルメットなしでも乗れるが、ウィンドスクリーン装着モデルを除けば風を顔にもろに受けるために、安全のためにも、また快適な走りをするためにもヘルメットは着用したい。

ハンドル操作はバイクと同じなのだが、左右にレバーはなく、ブレーキは右足のフットブレーキを使い、ギアチェンジは左グリップにあるパドルシフトで操作する。曲がるときはバイクのようには車体が倒れるわけでないので、クルマのように遠心力でコーナー外側に身体が持っていかれる。

Spyderの乗り心地は、バイクでもなくクルマでもなく、新しい感覚なのだ。そのため、バイクに乗ったことがない人のほうがSpyderに早く慣れると言う。

Spyderのタイプは基本的には2種類

Spyderのタイプとしては、両足を伸ばしてステップに乗せる、スポーツスタイルの「Spyder F3」と、背筋を伸ばして快適なタンデムツーリングに向く、クルージングスタイルの「Spyder RT」の2種類がある。

Spyderの特徴は独自のYフレームを持ち、フロント2輪、リア1輪のトライクだというところ。パワートレーンはRotax製1330cc並列3気筒エンジンを搭載し、F3モデルで、115hp/7250rpm(ベースモデルのみ105hp/6000rpm)と十分なパワーを発生し、車重400kg程度のボディをグングン引っ張ってくれる。

ミッションは後退ギア付き6速セミオートマなので、オートマでの走行も、またパドルシフトの操作でギアチェンジもできるが、どちらにしてもクラッチ操作は必要ない。その他にもトラクションコントロールやスタビリティコントロールシステム、ABSブレーキ搭載で安全なドライブをサポートしてくれる。クルーズコントロール、ダイナミックパワーステアリングは長距離ツーリングに使える。

BRPジャパン史上最大のオーナーズミーティングも開催

Spyderが日本上陸5周年を記念し、今年の6月16日、17日の2日間にわたって「Spyder全国オーナーズミーティング2018 in 東京お台場」を開催した。Spyderオーナーが2日間で合計148人、Spyderが111台も全国から集合した。

オーナーの4人に1人は2人で参加していることからもわかるように、Spyderはタンデムツーリングに向いていると言えるのだ。イベントの内容は特別モデルの発表展示、試乗会、東京と横浜を仲間とツーリングで、Spyderのオーナー同士、またSpyderに興味がある人たちで親睦を深めていた。

オーナーズミーティングで日本中から集まったSpyder

イベントではAnniversaryモデルも日本初公開

このイベントでは日本初公開モデル「RT Limited 10th Anniversary」と「RT JAPAN 5th Anniversary」を展示した。

「RT Limited 10th Anniversary」は、合計155Lの収納容量を誇るバッグを装備し、リアにはエアサスペンション、後部座席にはバックレストがある、タンデムツーリングに適したRTをベースにした北米10周年記念モデル。限定のボディカラーに、エンボス加工のシート、専用エンブレム、また、スマートフォンアプリと連動する最新のディスプレイを装備している。

「RT Limited 10th Anniversary」メーカー希望小売価格336万円(税込)


一方、「RT JAPAN 5th Anniversary」は、Spyder日本上陸5周年を記念したモデルで、特別なボディカラーに専用バッジが装備される。

「RT JAPAN 5th Anniversary」メーカー希望小売価格318万円(税込)

Spyderの車体価格は300万円前後と決して安くはない

実際にSpyderの価格は、限定モデル以外でもメーカー希望小売価格237万円~333万5000円とクルマが買えてしまうほどのレベルで決して安いものではない。それだけにクルマと同じようにBRP正規ディーラーでは試乗もでき、また、「カンナム・スパイダーカツラダ(西宮市)」では、新しいカーライフスタイルの提案としてマンスリーレンタルプランも開始した。

これは「1カ月」「3カ月」「6カ月」「1年間」の4種類のレンタルプランがあり、「1カ月」「3カ月」のプランであれば、レンタル満了30日以内の購入で、レンタル料をそのまま購入費用に充当することも可能というもの。

バイクの免許がなくても、クルマの普通免許で乗れるSpyder。その他の正規ディーラーでもレンタルを実施しているところもあるようなので、興味ある方は最寄りのディーラーにて試乗やレンタルしてみてはいかがだろうか?

鈴木 博之

参考記事

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鈴木 博之

出版社で雑誌の編集者を経験したのちフリーランスとして活動。
現在は自動車雑誌をメインに、オウンドメディアやニュース配信サイトでの記事執筆も行っている、マルチ編集・ライター。