4. 後悔しがちなこと4:まずは生活費の確保を優先しておけばよかった

長らく続く低金利や物価高などの影響で、資産運用をはじめる方が増加傾向にあります。

なかには、友人や知人などが資産運用をはじめたことを耳にして「我が家も資産運用に取り組んだ方がいいのでは」と焦って決断してしまう方もいらっしゃいます。

将来に向けた資産運用に取り組むには、まず「生活費の確保」を行う必要があります。

日々の生活費だけでなく、近い将来必要となる出費を考慮して、万が一の事態に備えたうえで、家計に見合った資産運用を行うことが大切です。

5. 後悔しがちなこと5:ライフイベントを見越しておけばよかった

新NISAやiDeCoの活用を検討するときは、ご自身やご家族のライフイベントについて話し合ったり考えたりしておくことが大切です。

生活環境や考え方などは、それぞれ変化することもあるでしょう。

たとえば、お子様が公立に通うとおっしゃっていたのに、急に「受験して私立に通いたい」と将来に向けた目標のために考えが変わるケースもあります。

その場合、「塾の費用」や「私立の学費」などが、これまでの家計に上乗せしてかかってくることになります。

「今の家計」をもとに資産運用に取り組むと、将来急な出費が必要になったときに困る可能性があるため、ライフイベントを見越しておくことが大切です。

6. まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。今回は、証券会社で富裕層担当の元社員である筆者が、新NISAやiDeCoをはじめる前に「気付いておけばよかった」と後悔しがちなこと5選をご紹介しました。

新NISAとiDeCoはいずれも魅力的な制度ではありますが、下調べをしないままはじめてしまうと家計に負担が生じてしまう可能性があります。

まずは、家庭ごとに異なるリスク許容度を把握したり、ライフイベントを見越したりするなど、家計の状況に着目するようにしましょう。

参考資料

安達 さやか