シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手化粧品メーカーの資生堂です。
資生堂の平均年間給与はいくらか
資生堂(提出会社)の2017年12月31日時点での平均年間給与は 723.9 円と700万円を超えています。また、従業員の平均年齢は40.8歳となっており若干ですが40歳を上回っています。平均勤続年数は16.2年となっています。
資生堂の従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2017年12月31日時点で2937名。単体で2000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。
- プロフェッショナル事業:71名
- 全社(共通):2866名
また、連結の従業員数は3万7438名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。
- 日本事業:1万2239名
- 中国事業:8052名
- アジアパシフィック事業:3036名
- 米州事業:4622名
- 欧州事業:3542名
- トラベルリテール事業:157名
- プロフェッショナル事業:1146
- 全社(共通):4644名
過去5年間の業績動向
資生堂連結の過去5年の業績動向についてみていきましょう。
売上高にはついては、2017年12月期に1兆円を達成しています。2014年3月期には7620億円であることを考えれば、大きく成長したと言えます。ただ、2017年12月期を除けば8000億円を挟んだレンジ内での推移であったともいえます。
営業利益については、2017年12月期に804億円を達成しているものの、過去5年で見れば200-300億円台の推移でした。
今後の注目点
現在、資生堂は中長期戦略「VISION 2020」の第2フェーズである新3カ年計画を遂行中です。3カ年売上高CAGR(年間平均成長率)で8%超を達成することにより、2020年には売上高1.2兆円超、営業利益1200億円超、ROE14%超を目指しています。
新3カ年計画では、以下の5つの領域が強調されています。
- ブランド事業のさらなる「選択と集中」
- デジタライゼーションの加速・新事業開発
- イノベーションによる新価値創造
- 世界で勝つ、人材・組織の強化
- グローバル経営体制のさらなる進化
これらを戦略として取り組むことで「VISION 2020」を達成すべく企業努力をしています。資生堂の「VISION 2020」からは目が離せません。
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業者数です。社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部