3. 狭い庭でも植えっぱなしナチュラルガーデン!《日陰・半日陰の庭》におすすめの多年草3選

3.1 ヒューケラ[常緑]

品種によって色形が異なる常緑の葉で日陰を彩る「ヒューケラ」

赤とオレンジ、黄緑色の葉の上に小さな花を咲かせているヒューケラ

Buquet Christophe/shutterstock.com

品種が多く、葉の色や形のバリエーションが豊富なヒューケラは、冬でも色あせない常緑カラーリーフ。色違いのヒューケラを数種類植えておくだけでも、日陰の空間を一年中カラフルに彩ってくれる、頼もしい多年草です。

ヒューケラの個性的な葉は、切り花やリースなどのアクセントとしても楽しめます。

初夏には花茎を伸ばして小さく可憐なベル型の花を咲かせるのも、魅力の一つですよ。

高温多湿に弱いため、梅雨前に枯葉や込み合っている葉を取り除き、株内の風通しをよくしておきましょう。春と秋に固形肥料を与えると元気に育ちます。

※参考価格:300円~900円前後(3号ポット苗)

3.2 クリスマスローズ[常緑]

豊富な花色・花形で冬の日陰を彩る「クリスマスローズ」

ピンクがかった白い花を下向きに咲かせているクリスマスローズ

BlackRabbit3 /shutterstock.com

冬から早春にかけて、美しい花をうつむき加減に咲かせるクリスマスローズ。寒い季節の日陰で花を咲かせる植物はほとんどないため、シェードガーデンに欠かせない多年草です。

クリスマスローズは同じ花が咲く苗を量産するのが難しい性質のため、花の色や形が無数にあり、苗との一期一会の出会いを楽しめる植物。大人シックな色合いの花が多く、日陰のナチュラルガーデンをおしゃれに彩ります。

植え付け適期は晩秋から早春のため、今からでも植え付けOK。風通しのよい場所で乾燥気味に育てましょう。

花が咲く前と咲いた後の年2回、根元に緩効性化成肥料を適量まき、開花中はときどき花がら摘みをすると、花付きがよくなります。

※参考価格:400円~1700円前後(3号ポット苗)

3.3 ギボウシ(ホスタ)[落葉]

ナチュラルでおしゃれな日陰のカラーリーフ「ギボウシ」

黄緑色や白みがかった緑色、斑入りの葉など、バリエーション豊富なギボウシが植えられている

meunierd/shutterstock.com

葉の色や模様、大きさのバリエーションが豊富で、カラーリーフとして楽しまれるギボウシ。葉色の違うギボウシをいくつか組み合わせて植えるだけでも、ナチュラルでおしゃれなシェードガーデンになります。

夏には葉の間から長い花茎を伸ばして、白や薄紫色の涼しげな花を咲かせるのも魅力の一つ。狭い庭には葉が小さめのコンパクトな品種を植えるのがおすすめです。

春の新芽が出る頃と、花が咲き終わった後の年2回、固形肥料を撒いておくと元気に育ちます。丈夫な性質であまり大きくならないので、狭い庭でもほぼほったらかしで大丈夫。手がかからず育てやすいですよ。

※参考価格:400円~2000円前後(3号ポット苗)

4. まとめにかえて

狭い庭でも植えっぱなしOKの、成長がゆっくりでナチュラルな雰囲気の多年草を6種ご紹介しました。気になる植物はありましたか?

ナチュラルガーデンは「のびのび大きく育った植物が風に揺れる」イメージがあるかもしれませんが、コンパクトな植物でもナチュラルガーデンはつくれます。また、ガウラのように草丈が高くなる植物は、ときどき切り戻すなど少しだけ手をかけることで、コンパクトに楽しむこともできますよ。

この記事を参考に、狭い庭や日陰の庭でもあきらめず、憧れのナチュラルガーデンをつくってみてくださいね。

5. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?

日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い

日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違いとは?

出所:LIMO編集部作成

さいごに、日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違いも整理しておきましょう。

  • 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
  • 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
  • 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
  • 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。

鈴森 真樹