3. 貯蓄「ゼロ」世帯を回避するには

貯蓄を増やすために「いかに支出を抑えるか」、「家計のムダを洗い出す」ことも大事でしょう。

超低金利が続くなか、もう一つ持っていただきたい視点があります。それは「入ってくるお金を増やす方法はないか」ということです。

資産をつくる手段はいくつかありますが、なかでも「資産運用」を取り入れるかどうかが、老後の資産形成のカギになってくるでしょう。

ここで、資産運用で大切になる2つのポイントをご紹介しましょう。

3.1 ① 「長期・積立」投資の視点を

資産運用は長期スパンで考えていかれることをお勧めします。

複利のメリットを最大限に活かし、雪だるま式に資産を増やしていくことにつながります。また時間の経過とともに「増え方」は加速します。

さらに積立投資のスタイルであれば、買付のタイミングが分散できるため、高値づかみを防ぐことに繋がりますので、より安定感が増す効果が期待できます。

ここで例を挙げてみましょう。

毎月2万円を利率6%で20年間積立てた場合でシミュレーションしてみると、最終的な合計額は以下のようになります。

【積立元利金合計額】※金融広報中央委員会「知るぽると しっかりシミュレーション」を用いて試算

単利で運用した場合:710万4924円
複利で運用した場合:795万6867円

このように、積立金額は同じでも、合計額に大きな差が出ることが分かりますね。

20年、30年先を見据えた目線を持ちながら、運用を行う視点を持たれることをお勧めします。

3.2 ② リスクに備える「保障」を考える

これは①を実現するために必要な考え方です。

20年~30年といった長期間運用を続けていくことを想定した場合、実はこれが非常に重要となってきます。

病気やケガ、失業といったまさかのアクシデントで収入が激減し、途中で資産運用を続けることができなくなる可能性もあります。

こうした場合に備え、働けなくなった場合や、介護が必要となった場合などに対応する最低限の保障を準備していくことをぜひお勧めします。

4. 「人生100年時代」を見据えた準備は、早めのスタートを

家計管理、そして将来に向けた資産形成は働き盛りの早い時期から意識し準備をされるといいでしょう。

とはいえ、投資ビギナーの方が資産運用を始めるのは少し勇気がいることかもしれませんね。

最近では、オンラインでのマネーセミナーや無料相談会なども増えてきています。こういった機会を活用して、ぜひ一度ご自身の老後について考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料