電動歯ブラシ市場でシェアNo.1を誇るP&Gジャパン合同会社が展開する「オーラル B by Braun」ブランド。その中でも人気の「iO」シリーズから価格を抑えたエントリーモデルが、2024年9月19日に発表されました(発売は9月下旬予定)。同社の戦略と新製品の特徴を解説します。

1. 【電動歯ブラシ/オーラル B新製品】「オーラル B iO」シリーズとは

「オーラル B iO」は歯科クリーニングのような磨きあがりを実現する次世代の電動歯ブラシで、同ブランドの最上位シリーズにあたります。手磨きと比べて歯垢除去力が非常に高く、医療機関の臨床試験でも「手磨きの約2倍の志向除去力がある」と証明されています。

家電量販店チャネルで売上No.1を誇る電動歯ブラシ「オーラル B iO」シリーズ

電動歯ブラシの写真

筆者撮影

同シリーズの特徴は1本1本の歯を包み込むように磨き上げる丸型回転や、パワーをブラシの毛先まで伝える「遠心マイクロモーション」などのテクノロジーを搭載していること。家電量販店チャネルにおいて売上No.1を誇り、ユーザーから高い支持を得ています。

2. 【電動歯ブラシ/オーラル B新製品】一般生活者の歯磨きリテラシーに課題

日本は超高齢化社会で健康寿命が伸びており、オーラルケアの重要性はきわめて高くなっています。一方で同社の調査によると「手磨きでは約50%の磨き残しがある」という歯科医師にとっての常識を一般には半数の人が知らないという結果が出ているなど、リテラシーはあまり高くありません。

P&G シンガポール オーラルケア アジア・中東・アフリカ事業の大川正樹バイスプレジデントはこれを「大きな社会課題」と危惧しています。そんな状況を踏まえ、同社が新しいブランドメッセージとして打ち出したのが「Perfect clean for all〜全ての人に最高の磨きあがりを〜」です。その一歩として展開する「オーラル B iO2」について大川バイスプレジデントは「誰でも手に取りやすい電動歯ブラシ初心者向けモデルの決定版」と紹介しました。

P&G シンガポール オーラルケア アジア・中東・アフリカ事業の大川正樹バイスプレジデント

登壇して話をする男性の写真

筆者撮影