残暑が厳しいですが、8月も終わり9月となりました。
コロナ禍も落ち着き、お盆休みや夏休みに外出された方も多かったでしょう。ついついお金を使い過ぎた方も多いのではないでしょうか。
長期休暇も落ち着く9月ですが、お金について心配な調査結果が公表されました。帝国データバンクの調査によると、9月の食料品の値上げが1392品目で行われ、5か月ぶりに1千品目を超える値上げになるそうです。
このように物価高が継続しており、身近なモノの値上げが家計に与える影響が心配されます。
そんな中、物価高の影響を受け年金世帯などへ追加の給付金が検討されています。日本のシニアは「お金持ち」と言われることもありますが、実際のところどうなのか気になりますね。
そこで今回は、シニア世代の収入源となる年金について受給月額など、シニアのお金事情について確認を行います。
1. 国民年金・厚生年金のしくみは?
まずは、日本の公的年金のしくみを見てみましょう。
日本における公的年金制度は、国民年金と厚生年金の「2階建て構造」となっています。
1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金です。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳から60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律(年度ごとに改定あり) ※2024年度は月額1万6980円
- 保険料の納付期間に応じて、将来もらえる年金額が決まる ※2024年度の満額は月額6万8000円
1.2 2階部分:厚生年金
- 公務員やサラリーマンなどが、国民年金に上乗せして加入する
- 毎月の給与や賞与などの報酬に応じた額を保険料を支払う(上限あり)
- 支給額は加入期間や保険料の納付額に応じて計算される
- 国民年金に上乗せして支給される
日本に住む20歳から60歳未満のすべての人が「国民年金」に加入する義務があります。
これを「国民皆年金」といいます。
一方、厚生年金は、主に会社員や公務員などが国民年金に上乗せする形で加入する年金です。
ここで、シニア世代の年金額が気になりますね。国民年金と厚生年金(国民年金を含む)の平均月額を確認してみましょう。
「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(厚生労働省公表)という資料をもとに、60歳代~80歳代までの年齢別で見ていきます。