4. 高額療養費制度の計算方法

高額療養費制度で自己負担の上限額がいくらになるか、以下の年収ごとに計算してみましょう。

  • 40歳で年収500万円
  • 50歳で年収900万円
  • 70歳で年収200万円

医療費が100万円かかった場合で、計算してみます。

4.1 40歳で年収500万円

まず、40歳で年収500万円の人が高額療養費制度を利用した場合を計算します。

医療費の患者負担は3割です。

そのため、医療費100万円の3割を窓口で負担します。

  • 窓口負担:100万円×30%=30万円

高額療養費制度を利用した場合の自己負担限度額は、以下の計算式で算出します。

  • 8万100円+(100万円-26万7000円)×1%=8万7430円

つまり、高額療養費制度を利用した場合、21万2570円が還付されます。

4.2 50歳で年収900万円

50歳で年収900万円の人が高額療養費制度を利用した場合を計算します。

医療費の患者負担は3割です。

そのため、医療費100万円の3割を窓口で負担します。

  • 窓口負担:100万円×30%=30万円

高額療養費制度を利用した場合の自己負担限度額は、以下の計算式で算出します。

  • 16万7400円+(100万円-55万8000円)×1%=17万1820円

つまり、高額療養費制度を利用した場合、12万8180円が還付されます。

4.3 70歳で年収200万円

70歳で年収200万円の人が高額療養費制度を利用した場合を計算します。

医療費の患者負担は2割です。

そのため、医療費100万円の2割を窓口で負担します。

  • 窓口負担:100万円×20%=20万円

高額療養費制度を利用した場合の自己負担限度額は、5万7600円です。

そのため、高額療養費制度を利用した場合は、14万2400円が還付されます。

では、高額療養費制度を利用する場合の注意点を確認しましょう。