一口に「お金を貯める」と言っても、そう簡単ではないというのは誰もが感じたことがあると思います。特に、貯金の習慣が身についていないと毎月コンスタントに貯金するのは難しく、気まぐれで貯金してそれほど多くない残高に愕然としてしまうこともあります。そこで今回は、貯金体質になるためのヒントをご紹介します。
貯金に対してポジティブなイメージを持つ
貯金が苦痛だったり、お金を貯めることに対していいイメージがなかったりという人、いませんか。「そんなことない」と思う人がほとんどだと思いますが、よくよく思い返してみてください。「貯めるお金を別にしておこう」と思っていながら、なかなか実行できずにいつの間にか次の給料日を迎えていてしまったり、「毎月〇万円貯めよう!」と意気込んでも、実際貯めるときになると財布から出ていくそのお金に対して恨めしい気持ちを抱いていたりしませんか。
やろうと思っていたことが実行に移せないのは、その行動にあなたを喜ばせるような大きなメリットがないとあなた自身が深層心理で感じているから。自分が「うれしい」とか「楽しい」と思っていることって、あまり忘れないですよね。とはいえ、お金を貯めることがすなわち「今月の自由に使えるお金が減る」ということであると考える人にとって、お金を貯めることは喜ばしくないことに変わりありません。
ということは、「今月の自由に使えるお金が減る」という憂鬱さを上回る「喜ばしい未来」を、自分で用意する必要があります。また、可能な範囲で「毎月の貯金額」を増やしたからといって、自分が自由に使えるお金が減るわけではないと思えるようなしくみづくりが必要です。
まずはお金を貯めることをポジティブにとらえられるように、「貯金」について考え直してみてください。たった7日とは言いましたが、ここには存分に時間を使ってお金を貯めることはハッピーなことだと自分に言い聞かせるようにしてください。
自由に使えるお金とは何かを考え直す
そこで一つ、考えなくてはならないのが「自由に使えるお金って?」ということです。通常なら、交際費や被服費、美容代などが「自由に使えるお金」だと思うかもしれませんね。しかし、それでは自由に使えるお金の範囲が広すぎて、使っている途中でワケがわからなくなってしまうはずです。
そこは費目と金額をきっちり決めて、その中から買い物をすると決めたほうがいいですね。また、最初のうちはちょっと苦戦する可能性があります。ある費目に対して目標金額を定めることは誰にでもできますが、その通りにお金を使うというのは意外と難しいのです。
慣れないうちは、ちょっと面倒ですが封筒を使い分けるという手もあります。封筒を何枚か用意し、それに費目と金額を書き入れます。買い物へ行くときには、「何をいくらくらい買うか」というのを計算してお金を取ってから行かなくてはなりません。そのため、余計なモノを買うとお金が足りなくなって本当に必要なものを購入できなくなってしまいますし、無駄なお金を財布に入れておかないため、衝動買いの可能性がかなり低くなります。
慣れるまで少し大変ですが、これで費目ごとに決めたお金を決められた通りに使うくせが身につきます。それまではちょっと我慢して取り組んでくださいね。
出費を計画化する
あなたの財布からお金を奪っているのは、あなたが予想していなかった「思わぬ出費」が多いのではないでしょうか。急に入った飲み会や出先で気に入って買った文房具、家電製品の店を見ていたらほしくなってしまったテレビなど、色んなパターンがあると思います。
しかし、こうした「急な」出費が多いことこそ、あなたの家計が火の車である証拠かもしれません。まずは「予想外の出費」にはできるだけ、お金を出さないこと。これに簡単にお金を出してしまうと、月の初めに立てた計画が崩れてしまいます。
毎月コンスタントに使うものは決まった日にまとめて購入しておくのもオススメです。「必要なものは全部買ってある」と言う状況は人の心を安定させますし、付近のドラッグストアやコンビニで何かを買うという習慣から離れることが重要です。ドラッグストアやコンビニは無駄遣いの宝庫。便利ですが、当たり前のように利用するのは避けたいところです。
ネット通販なら、定期便を使うのもオススメ。定期便と言うと、お化粧品のイメージがあると思います。しかし、今やお化粧品以外でも定期便システムを採用しているところがありますよね。そういうものを使うと、トイレットペーパーなどの消耗品を切らすということもありませんし、何より重いものやかさばるものを店頭で買わなくて済むので非常に便利ですよ。
まとまったお金を貯められないなら小口貯金も
毎月〇万円、というお金が出しづらいという場合には、財布に入っている小銭を貯金箱に入れたり、500円玉貯金をしたりと、ひとまず「貯金する」という意識付けをすることが大事です。
小銭や500円玉を貯金していると、「貯金すること」に慣れてきて抵抗感が薄らいできます。前述したように、貯金に対してポジティブに思えない人は、こうした小さい貯金で貯まったお金で自分にご褒美を買ってあげて、「貯金っていいな」と思えるようにするのもコツです。ただし、そればかりやっているといっこうに貯金が増えないので、最初の1~2回だけにしておいてくださいね。
小口の貯金はあくまで本当の貯金をするための通過点。小口の貯金だけで将来のお金を貯めようというのは到底考えづらいですが、旅行費用の足しに使えたり、美味しいランチを食べに行けたりするくらいは貯まるはずです。小口の貯金でまずは貯金のクセをつけ、ポジティブなイメージを持つことから始めてみましょう。
まとめ
いかがでしたか。貯金を成功させるには、お金を貯めるのを楽しめるようになることが大切です。そうでなければ、お金を貯めるたびにモヤモヤとした気持ちになってしまい、貯金が進まなくなってしまうことも。お金を貯めるたびに、将来の自分を思い描いてワクワクするのが一番の秘訣ですね。
大塚 ちえ